57.
(どうやらパワーをためるのに相当時間がかかるようだな。次の攻撃をかわせば勝機はある)
シャドウはアレスを誘うように動きを止めた。
「一瞬の勝負だな……」
「ああ、今勝負どころだ」
リックは食い入るようにその瞬間を見守っていた。
「でも、シャドウにアレスが倒せるか・・・・・・? シャドウも複雑な心境だろう……」
意味ありげなリックのつぶやきに憂弥が「何の事だ?あの二人の間に何かあるのか?」
「ああ。二人は……」
憂弥の方に振り向き、リックが話し始めたとき、背後でアレスの右手が唸った。
「ぐあっ!」
シャドウは身をかわしたが、アレスの攻撃の威力は想像を絶するほどで、シャドウのタスクは一瞬でボロボロになってしまった。
「シャドウ!!」
リックは思わず叫んだ。吹き飛ばされ、地面に叩きつけられながらも何とか立ち上がったシャドウを見ると、憂弥の方を向き「二人は恋人同志だったんだ」
「何だって?!」
「そう・・・・・・三年前、二人は一目で惹かれ合った。ほんの一言二言交わしただけで恋に落ち、名前も、どこに住んでいるのかも、お互いの立場も知らぬまま別れてしまった。それだけで恋人同志と言うのはおかしいけど、シャドウはアレスを探し続けました。そして、タスクを纏った姿で再会したんだ」