53.
憂弥は二人の戦闘に見とれていたが、アレスがリックの攻撃をかわしつつ、憂弥に向けて攻撃を仕掛けた。
「紫堂憂弥!レヴィ・ストーン渡しなさい!」
(ちっ!やっぱり見逃してはくれねぇか……)
憂弥はアレスをにらみつけたが、あえて彼女を無視する。
「どうした?!呆けてないで私と戦え!」
「冗談!俺にあんたと戦う気はないよ」
「ならば、レヴィ・ストーンを渡せ!」
アレスが憂弥に切りかかる。憂弥は咄嗟のことに驚きつつも、何とかこれをかわし「訊いておきたいことがある。あんたの信じる神様は、レヴィ・ストーンの力で何をする気だ?」
タスクを纏っているため表情は見えないが、アレスは確かにあざ笑っている。
「まさに、神のみぞ知る、よ。クックック……」
憂弥は苛立つ。
「答えろ!お前たちの目的は何だ?この世界をどうする気だ?」
「それを知ってどうする?!」
アレスは再び憂弥に切りつける。今度は身構えていた憂弥は難なくかわす。
「あんたの神様がこの世界を悪いようにはしないって言うなら、レヴィ・ストーンを渡してもいいぜ」
「馬鹿野郎!エル・フィリオンの目的は2つの世界を完全に征服することだ!いい事なんかあるものか!」
リックが憂弥を怒鳴りつける。
「あんたは黙ってろ!」
憂弥はリックを一喝すると、再びアレスに問いかける。
「俺はあんたの口から聞きたい。ライナー・フルじゃなく、エル・フィリオン側の人間の口から」