息子は小4の途中ぐらいから小学校にいけなくなりました。原因はよくわからなかったけど、大きくなってから聞くと、「小学校の玄関ポーチのレンガの階段が怖くて登れなかった」そう。


毎朝お腹痛い💦、から始まって行きたくない起きられないとグズグズして、学校にお休みの連絡をすると急に体調が良くなる、というのを繰り返していました。最初は仮病を使ってるように感じてイライラして叱ったりしてたけど、どうやら痛いのは本当みたい。そして寝る前になると、寝たら明日が来てしまうから寝られない💧、僕なんかはやく神様の元へ行ってしまいたい、とシクシク…。毎日僕なんか死んでしまったほうが…なんて言われるとさすがに私も辛くて、それじゃあいっそのこと二人で…なんて流されそうになるときもありました。


息子は海が好きなので最期は海かな、なんて思いながら車を走らせてある冬の日、海に一緒に行きました。息子は案の定目を輝かせて、まさか平日の昼間に海に来られるなんて、と棒切れで大好きな穴掘りをして遊んでいました。


ふと見ると黒のロングコートを着た白髪のおじいさんが歩きながら、時々海岸の砂を瓶かなにかに採取されているよう。私と息子も何してるんだろ?と思いながらおじいさんが通り過ぎるのを見ていました。とても不思議な光景でした。


何をしにいったわけでもなく、ただ不登校の息子にどうしてあげたらいいのかと悩み疲れていた私。あの時海に二人だけだったら、お母さんと死んじゃう?なんて息子に話していたんだろうか。今でもわからないけど、今生きてることが全ての答えかな。


そのあと、急に私と息子がいなくなったら夫と幼い娘がとても困るだろうな、と当たり前の事を思い出して家に帰りました。


その日を境に息子の不登校を受け入れることができるようになりました。

不思議な1日でした。