思い返せば昨年の10月頃、友人2人に誘われノリで参加を表明し、見事抽選に漏れず参加が決定、絶望感に苛まれつつも「まだまだ先やしなー」と思ってたらあれよあれよと言う間に2月になり、慌てて走る頻度を増やして当日を迎えました。
練習で1度だけ20キロほど走ったんですが、それ以上は未知の世界、ドキドキしながら指定されたスタートラインで待っておりました。
刻一刻とスタートの10時30分が迫り、いよいよ人生初(で最後?)のフルマラソンのスタート!
スタート?
あれ?おかしいぞ?スタートしてるけど走り出さないぞ?
それもそのはず、我々が応募したのは受付期間の最期の方で、AからGまであるスタート位置のGが割り当てられており、スタートの合図とともに全力で動けるのは多分ABくらいでしょうか、我々はスタートの合図の後もしばらく歩いて進んでおりました。
結局走り出せたのは開始から3~4分程歩いてから、5000人を超える参加者がいるのでこれは仕方ないですが、完走出来るか否かの私にとっては死活問題、とにかく完走できるペース(キロ7分ちょい)を崩さず走りきろー!
ちなみにコースはこんな感じ。
最後に大きな橋を2つ往復しないといけない上、制限時間が5時間とマラソン大会のなかではそこそこ難易度が高いらしい。
ちなみに私、そんな事も参加直前まで知らなかったボンクラでした。
走り出して約3キロ、ペースはなんとキロ6分でしたが、はやくも友人2人に置いて行かれる私でに予定より速いペースだったので、とにかく自分のペースを崩さず走ろうと思いつつペースメーカーに出来そうな人、出来れば美人、を探しつつ走っておりましたが、美人は何故かみんな速い速い!
しかもかなり後ろからスタートしてるので、総数自体も少なく、残念ながら良いペースメーカーを見つけることは出来ませんでした。
最初の折返し地点を過ぎて、いよいよ本格的にスタートって感じの泉州マラソン、道路を通行止めにして行われるので、普段は絶対に走れない大通りのど真ん中を走れるのはなかなか楽しいです。
沿道では予想以上に応援してくれてる方も多く、ボランティアで給水所を設けたり、チョコレートや飴などを配ってくれる方も居て、気分が盛り上がります。
盛り上がった気分のまま15キロ地点を迎え、依然としてペースはキロ6分、心の中で「あれ?これこのままゴールまで走れるんじゃね?フルマラソン余裕?」と言う気持ちが芽生えて来ました……、が!!
20キロ地点を過ぎた辺りから途端に足が重くなり、それまで維持してたキロ6分がどんどん遅れ出しました。
それが25キロ地点を過ぎた辺りで遂に走れなくなり、沿道に出て軽くストレッチをして、とりあえず進まないと終わらないので、ゆっくりと歩き出しました。
周りを見てみると、同じような人がチラホラ見受けられます。
前半調子に乗って走って居たのが悪かったのか、それとも単に練習不足なのか、多分両方だと思いますが、少し歩くとまた回復して来て、少しずつ走れるようになってきました。
でもそこからは3キロ走って少しあるく、2キロ走って少し歩く、1キロ走って少し歩く、と言う風にどんどん遅れ出し、残り10キロとなった32キロ地点で遂に『このまま歩くとゴール出来ない』タイムになってしまいました。
しかもそこから待ち構える巨大なブリッッッッジ!!
一つ目の橋を上り始めたちょうどその時、前方から走ってくる友人を発見!約8キロ先を走って居たようですが、2人ではなく1人、もう1人はどこだろう?もう少し先に居るのか?それともトラブルかなにかで後ろに居るのか?と考えつつ、橋のてっぺんからはまた走り出しました。
ここから先、また折り返してきたらこの橋の上りは絶対に歩かざるを得ない、つまり出来る限り走り続けないとリタイアになってしまう!
気合いを入れ直して二つ目の橋を走り切った辺りで前方にもう1人の友人の姿が!距離的には約2キロほど離れてる、そしてその友人の居る地点からなら、歩いてもなんとかゴール出来る距離。
この時最悪のパターン、自分1人だけゴール出来ないと言う恐怖が頭をよぎりました。
ゴールまで約6キロ、残り時間はあと50分ちょい、キロ8分くらいで進めばなんとかゴール出来る、歩けば絶対無理、でもゆっくりでも走ればなんとかなる!最悪のパターンは絶対に回避しないと!
そこからはもう一心不乱、ただただ気合いで走りました、ゴールが近づくと沿道から「まだいける!ゴール出来るよー!」とか「頑張ってー!完走してー!」とか色んな人達がランナーに声援を送ってくれてて、物凄く励みになります。
いよいよゴールのゲートが見え、ゲートに表示されてるタイムは4時間49分36秒、良くわからない意地で50分以内にゴールしようと思い、30メートルほどダッシュ(したつもり)でなんとか4時間49分53秒でゴール!
自分の中では凄い事を達成出来たと思ったんですが、そこはそれ、参加者5千人超のマラソン大会、ゴールしても上位以外の個人に対してはあっさりしたもので、ゴールから少し歩いてようやくスタッフの人達が記念のタオルを駅伝で選手がゴールした時みたいに肩に羽織らせてくれます。
学生バイトかボランティアか分かりませんが、スタッフには結構可愛い女の子も居て、満身創痍でしたが当然その可愛い女の子にタオルを掛けて貰おうと近づきましたが、その1歩手前でめちゃくちゃ笑顔のオバチャンに抱きしめられるかのようにタオルを掛けられてしまいました。
笑顔で「お疲れ様!」と言ってくれたオバチャン、少し残念に思いつつも、その言葉にゴールした実感が湧いてきて、妙な充実感と充足感、そしてそれを覆い隠すような疲労感に襲われました。
更衣室で友人達と合流し、その夜酒を飲みながら健闘を称えあいました。
3人とも脚はガクガクしてましたが、腰から上は元気だったので、美味しいお酒が飲めましたが、脚はどこが痛いと言うか全部痛くて、膝なんてバットで殴られたんじゃないかってくらい痛いです。
人生初のフルマラソンでしたが、3人とも無事にゴール出来て良かったです、最悪のパターンを回避出来て本当に良かった。
せっかく長距離を走れるようになったので、これからはちょくちょく20キロとか走って体作りに役立てたいと思います。
皆さんも是非1度はフルマラソンに挑戦してみてください!絶望と感動を味わえること請け合いです!