日本人は一過性に盛り上がるのが得意だ。
今は自分と被災地との間に絆か産まれたと思っている。
もしその「絆」が本物ならば、福島から避難して来た人を差別したりはしないだろう。
東北で作った物は嫌だとは思わないだろう。
風評被害に踊らされる事もないだろう。
買占めもしないだろう。
東北が復興しない限り日本の経済が成り立たない事も理解できるだろう。
自分が営んでいる普通の日常があるように、避難生活を余儀なくされている人達にもそれを営む権利があることが理解できるだろう。想像できるだろう。
「絆」が試されたこの1年。
きっと日本人は、この「絆」という美しい言葉に酔っているだけなんだよ。
私は、放射能に汚染されたと言われる被災地のガレキよりもタバコの煙の方が怖いし、中国から飛んでくる化学物質の方が怖い。
無策で無責任な政治家が悪いと非難するのは簡単だが、その政治家を選んだのは私達だ。
そもそも有権者の半分は投票を放棄しているのに、まるでそれが日本国民の総意のようになっている。
勝手だよな…
日本各地に原発はある。
廃炉にならない限り原発事故は東北だけの問題ではないはず。
資源の乏しい国が原子力に依存してその恩恵を受けてきた以上、福島で起こっている事は私たちの問題でもあると思う。
これだけ自然災害が多い日本なんだから、どこに住んでいようが明日は我が身ではないのか。
それを考えられない人は安易に「絆」と言う言葉は言わない方がいい。