小春が学校から帰ると、雨なのにマンションの階段でみの君と遊ぶと言うので、うちは体調が悪いので家でくたばっていた。
外で遊ぶのは良いが、小春が帰ってくる度に鍵を開けたり閉めたりしなきゃいけないのがしんどい・・・
そして、みの君がふざけて何度もピンポンとインターフォンを鳴らす・・・
もう鍵を開けるのが面倒なので、鍵は開けておくことにした。
勝手に、ドアを開けるみの君。
でも、家の方針で人の家に上がってはいけないと言われているらしく、家の中までは入ってこない。
小春に、17時には帰る様に言っておいた。
小春は珍しく時間を守り、17時ピッタリに帰ってきた。」
小春「ちゃんと5時に帰ってきて、偉いでしょ」
ハルキ「え、偉いねw」
なんでも、褒めてもらおうとする小春。
小春「みの君、家に誰もいなくて鍵も持ってないんだって」
ハルキ「それは、大丈夫なの家に入れて上げた方が良いかな」
小春「人の家入っちゃ、ダメなんだって家に上げたら、お母さんが怒られるよだから、家に上げるって選択肢はありません」
気になってマンションの廊下を見てみると、ドアの前でうずくまるみの君がいた
でも、あそこで待つってことは、親はすぐに帰って来るのかな
この寒空の下待つのは、可哀想だ
とりあえず、うちと小春はお風呂に入ることにした。
小春「お風呂から出たら、まだみの君いるか見てみようよ」
ハルキ「流石に、いないでしょw今いたら、1時間以上外にいることになるよw」
と言って、お風呂から出て廊下を覗いた。
ハルキ「良かった。いないみたいだね」
小春「ランドセルあるから、いるよ袋の中に入ってるみのくーん」
と言って、走り出す小春。
みの君は、ジャンパーにくるまりながら鼻水と涙を流しながらガクブルと震えていた。
あれから、1時間以上外にいたのか・・・
すると、みの君のお隣のご主人が出てきた。
お隣さん「この子の、友達このままじゃ寒いからうちに入ってって言ってるのに、警戒しているのかなかなか入らなくてね」
ハルキ「家が、人の家に入っちゃいけない躾をしているようでみの君、お友達の家でも来ちゃダメかなこたつあるし、暖まろう」
お隣さん「甘えなさい」
震えながら、小さく首を振るみの君。
さっき小春と遊んでる時は、あんなに元気そうだったのに
寒くて、心細いんじゃないだろうか
ハルキ「親は、何時に帰ってくるか分かる」
小さく、首を振るみの君。
体に巻き付けられているジャンパーは、お隣さんがしてくれたようだ。
お隣さんは、地べたに座るのはキツイだろうと、折りたたみの椅子を用意してくれたりした。
が、みの君は地べたに座ったままだった。
うちは体から温めようと、家で唐揚げをチンしたり温かいおにぎりを小春が作ったりした。
やっと食べてはくれたが、絶対に人の家には入ろうとしないみの君。
でも、こんな寒い中子供を一人放っておけない
なんとか、家に連れていける方法はないだろうか
ハルキ「じゃあ、トイレだけでも行かないトイレ行こうトイレくらいなら、良いでしょ」
と言うと、やっと動いてくれた
足がしびれたと言って、立つのが辛そうだ
鼻水を拭いてあげて、家に連れて行った
小春がゲームをしようと誘ったが、みの君はけん玉やルービックキューブ等、健全なおもちゃの方が気になったようだ
元気を取り戻した様で、安心した
みの君の家のドアに、付箋を貼っておき
「みの君、302号室でお預かりしております」
と、貼っておいた
19時過ぎても、親は現れなかった。
ちゃんと、迎えに来るよね・・・
と、ちょっと心配になるうち。
小春、まだ宿題もチャレンジも晩ごはんも済ませてないから、時間がかなり押しちゃうな
でも、あのまま外にいさせるわけにも行かないしな
と思っていると、19時半過ぎにようやくお父さんが迎えに来た
みの君父親「すみませんみの、なんで人の家にいるの」
ハルキ「寒そうにしていたので、家に連れてきちゃいました」
みの君父親「鍵は」
みの君「家の中・・・」
みの君父親「本当に、すみませんでしたあの、あのジャンパーは・・・」
ハルキ「みの君の、お隣の家の方のだと思います」
と言って、無事みの君は家に帰ることが出来ました
その後、小春に速攻チャレンジや宿題や晩ごはんを済ませさせる
すると、夜になりインターフォンがなった
みの君の、ご両親が映っている
みの君父親「先程は、すみませんでした」
ハルキ「いえ人の家の中に入っちゃいけないと分かっていたんですが、入れてしまって」
みの君父親「いえいえ」
みの君母親「娘の、誕生日会に行ってまして」
娘の誕生日会に、なぜみの君を連れて行かなかったんだ
と、ちょっと疑問に思った
どのみち、みの君家に帰っても19時半まで1人だったってことだよな・・・
小春は寂しがり屋だから絶対嫌だって言うけど、お留守番出来る子は普通にもう出来るのか
そんなわけで、手土産貰えたよ
「チョコサンドクッキー メルヴェイユ」
このクッキー、美味しいなぁ
家でちょっと預かっただけなのに、こんなお菓子もらえるなんて、なんだか悪いなぁ
ありがたく、いただいちゃうけど
そして、あの後このお菓子を速攻買いに行ってくれたってことだよね
ご近所だし、何かあったらお互い様だからここまでしてくれなくて良いのに
とうちは思っちゃう派なんだけど、うちも何かしてもらったらちゃんとこう言うお礼しなきゃなぁ
以前うちが買い物出掛けた時、小春がうちがいないの気付いて速攻チェンシン君の家行ったんだけど、その時お礼を渡すのを忘れていた
(小春は1人でお留守番が出来てうちがヤオコー行ってくると言ったが、寝ぼけて覚えていなかった模様)
うち、礼儀がホントなってない
うち、そう言うとこ気付けないことがホント多いから、その分人に親切にして行こう