進行する癒しの祈りについて | カトリック・クリスチャン放浪記

カトリック・クリスチャン放浪記

イエス、マリア、ヨゼフ、我御身を愛したてまつる。

北陸地方のおじさんカトリッククリスチャンの日誌。
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見かけたら声をかけて下さい(笑)

シスターブリージは癒しの賜物を神から与えられたシスターです。

ブリージはアメリカでの研修会で、ある夫婦がディビッドどいう小さな男の子を連れてブリージのもとを訪れました。
ディビッドには脳に腫瘍があり、医者はあと七ヶ月の命と宣告していました。
夫婦には、ディビッドの他にディビッドのことを心配する五、六人の子供が他にもいました。
ブリージが夫婦と祈っていると彼らは望みを全面的にブリージにかけていることに気づきました。
「もしブリージさえ祈ってくれたら、全てのことは答えられディビッドは癒される」と。

ブリージは

「この子はあなたたちの子供です。あなたたちは家に帰り、イエスと共に、毎晩ディビッドの癒しのためにとりなしてください」と頼みました。

父親はブリージに

「多分イエスはディビッドを癒したいと思っていないでしょうし、あるいは、み旨ではないのかも知れません。」といいました。

ブリージは夫婦に

「しばらくの間、神のみ旨ということについては忘れてください。もしイエスがあなたたちの目の前に立っていたらディビッドのために何を願いますか?」と尋ねました。

母親は

「ディビッドの癒しをイエスにお願いします」と答えました。

父親は
ブリージに

「シスター、私たちは祈りがあまり上手ではありません」と言いました。

ブリージは「ただイエスに語りなさい。例えそれが『天にまします』や『アヴェ・マリアの祈り』をゆっくり唱えることであっても」

「子供たちにもディビッドを癒してくださいと頼むように。そして彼らにはイエスを愛していると言わせなさい。」

「あなたたちが祈るとき、その手はディビッドの頭の上に置きなさい」

ブリージはそう彼らに教えました。

父親は一家の長として子供たちを祝福する力を持っているから、彼らと祈るべきです。
母親も同じように、彼らのために祈るべきです、と説明しました。

二年後、ブリージは父親と再会しました。
「シスター、あなたに素晴らしい話があるのです」と言って次の話をしてくれました。
家に帰って毎晩ディビッドのために祈る時間を決めました。家族のみんながディビッドのまわりに集まって祈りました。
数ヶ月が過ぎる頃、ディビッドの腫瘍が大きくなっていきました。
七ヶ月が過ぎ、腫瘍はまだ大きくなっていきました。
ところが十六ヶ月後、腫瘍が小さくなり始めました。
医者もその様子を彼らと一緒に見ていました。
「シスターブリージ!私はあなたに、ディビッドの癒しについて、何が起こったかをお話しいたしましょう。彼が癒されたとき、医者は『あなたたちがしていたことは何であれ、それが上手くいったのだから、それをしつづけなさい。あなたたちはよくやった』と言いました。
この二年間で子供たちが変えられたのに私が気づいたのはそのときでした。
もし一瞬にして癒しが行われたなら、ほかの子供たちはその変化を決して体験しなかったでしょう」
ディビッドが癒されてからも、十代の子供たちは夕食後、家族で一緒に祈るまで外出しようとしないのです。と彼は言いました。
それが彼らの生活の一部となり、家族として一緒に祈ることが慰めになったのです。
これが『進行する癒し』の素晴らしい例です。


ブリージ・マッケナ著
「祈り 恵みの泉」より。