迷惑をかける前に帰ってきたらどうですか？

体調が悪いことを郵便書簡に綴って親に送った。半月で二度転倒したこと、思うようにお客様の荷物を運べないこと、すぐ息が上ってしまうこと、夜中に足がじーんときて眠れないこと。気がついたら足首がぱんぱんにむくんでいたのだが、これは後で母に話した。そしたら上記のような文面の、細かく症状を医学的に解説して、心配している様子を著したはがきが来た。
ちょうど仕事中にはがきが届いて、合間に読んでいたら、宴席が催されていた途中の支配人に肩叩かれた。やばい見つかった、と思ったら、酔っていたのか、声を掛けられて宴席に戻っていった。
さて、どうしたものか。試用期間中なので退職の意志表示後２週間で辞めることは可能らしいが、会社の規定では一ヶ月前に申し出ることとある。自分の場合体調不良が理由なのである程度は融通がきくだろう。辞めるか。続けるか。かなり気分は落ち込んでいる。

トリップアドバイザー一位の「天井桟敷」を訪れる。

由布院御三家の亀の井別荘の併設カフェ。

由布院に行くのなら一度は訪問してみたいと思っていた場所。
はっきり言って、惚れてしまった。
天井の高い、木の梁が剥き出し。かすかにBGMが。グレゴリオ聖歌が流れている、とトリップアドバイザーにあるけど、聞こえるか聞こえないか程度。奥の席に別荘のお泊り客らしい奥様方が陣取っていて、時折話し声。それもいい効果音的雰囲気。極めつけは接客、背筋がピンと張った黒服の男女が颯爽と店内を行き交っている。見ているだけで溜息。すごい空間。コーヒーはちょっと苦目、看板メニューのモンユフもとても美味しいわけではないけど上品な味わいだった。

こういうところが地元にもあればいいのに、と思わずにいられない、再訪したい場所となった。

難病からの帰還 その３２ 天井桟敷

難病からの帰還　その３２　天井桟敷