礼儀正しさに勝る攻撃力はない | 臨床心理士 金子泰之の「行き当たりバッチリ」日記

新潮文庫
ビジネスマンの父より
息子への30通の手紙
キングスレイ・ウォード
城山三郎訳



人に初めて会ったときに私が特に好ましい印象を受ける、あるいは完全に興味を失う、三つの身体的な習癖がある。
第一の最も大切なことは、握手が力強いか、弱弱しいかである。
第二は、話をしたり聴いたりするときに、私の目を見ているか、あるいは秘書室のほうを見ているか、である。
第三は、姿勢の良し悪しである






この引用した三つをすべてしかもきっちりとされている人物に会ったときがある。

その人物とは、今はお会いしたり、連絡をとるような関係ではないが、初めて会ったときに、オーラというと変な話になるが、非常に人間的魅力、そしてなにより、

「この人は仕事が相当できる人なんだろうな~~」と感心した経験がある。




そのある人物とは、私の幼馴染が勤める外資系の会社の先輩であった。


外資ということも大いに関連すると思うが、その先輩は既述の引用部分の3箇所、すべてを完璧にこなしていた。


初対面での握手の力強さは、今でも思い出せるものである。

その後の、会話の途中での相槌や、視線、そして、がっしりとした体格にピッとした姿勢に、仕立てのよさそうなスーツ。



どことなく、当時のその場にいた私は「負けた・・・」と思ってしまった。


さてさて、
日本において、仕事をする際、

握手は習慣ではない。

そして、特に私の「臨床心理学」という学問ではクライエントとの身体接触はほぼ禁忌に近い。


ここで私なりに解釈したのだが、

握手という行為自体が大切ではなく、初対面の人に、どのような印象を与え、どのようなコミュニケーションをとることが、今後の関係性に一番適切かどうかを考えることだと思う。



外国の方を真似て、

われわれ日本人がむやみやたらに握手すればいいってものではないということであろう。