第26回「各社冬のボーナス最高額~日本テレビとTBS、複数給与体系の隠された暗闇」 | ズバズバ勝手に裏読み!最新ニュース裏のウラ           就活時事問題対策にもぴったり

第26回「各社冬のボーナス最高額~日本テレビとTBS、複数給与体系の隠された暗闇」

     

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 日本経団連が13日発表した冬のボーナス(賞与・一時金)の

妥結結果の最終集計によると、大手企業288社の平均妥結額

(組合員1人あたりの加重平均)は、前年同期比2・48%増の

88万4072円と、冬のボーナスとして2年連続で過去最高を

更新した。
 特に製造業は同3・62%増の88万3564円と3年連続で過去

最高を更新した。アジア向けの鋼材輸出などが好調だった鉄鋼

が12・31%増の112万4078円で3年連続で過去最高を更新。

自動車も2・40%増の98万9000円と5年連続で過去最高とな

った。
 一方、非製造業は0・13%減の88万5240円と、わずかながら

3年ぶりのマイナスに転じた。

 

 

 

  

この時期になると様々な雑誌で「上場企業ボーナス一覧100社」

とか「有名企業年収ベスト100社」などの企画で各社の給料や

ボーナスを報じるのが恒例行事になっている。その中でも最近

目立つのが、民間放送局の高待遇を報じるもの。

 

ある週刊誌の報じるところでは、給与、一時金、退職金など総額

を計算して生涯賃金を算出したところ、ベスト5を民間放送局が

占めてしまったらしい。

 

確かに民間放送局のボーナス事情をコッソリ調べてみるとかなり

高額なのがわかる。一般に30歳で冬のボーナスが100万円を

超えれば「いいなぁ」と言われるのが普通だろうが、各銀行や商社

は150万前後をもらっていると聞く。ところが放送局は冬だけでも

150万円を優に超え、秋にも50万以上をもらっているのだから、

秋冬合わせて200万円以上の額になる。

 

四季報に公開されている社員の平均年収も1500万円強となって

おり、激務であることを考慮しなければかなりの高待遇だと言える。

前述の報道での生涯賃金額も、他業界を大きく引き離して5億円を

軽く超える額になっている。

 

こうした高収入に惹かれて、民間放送局を志望して採用試験に

臨む大学生は特にこの時期は多い。東京のキー局である日本

テレビ、TBS、フジテレビ、テレビ朝日、テレビ東京などは今も昔

も就職人気企業の一角だ。

 

しかし・・・騙されてはいけない。報道されているような高待遇の

システムで採用を続けているのは上記の中ではフジテレビと

テレビ朝日、少し額は落ちるがテレビ東京のみなのだ。

 

日本テレビとTBSは今から採用試験を受けて入社しても、まったく

待遇の違う別枠採用になってしまうのだ。

 

日本テレビは数年前に職種別契約社員という制度を打ち出して

以来、同じ正社員にもかかわらず、次々に新しい給与体系での

採用を続けており、今の段階で4つの給与体系があると聞く。

昔の高待遇システムは既に採用を中止しており、今は7割から

6割・・・生涯賃金にすると半額にも満たない可能性がある給与

体系での採用になっているのだ。

 

日本テレビ労働組合もこの点はかなり経営と揉めているようだが、

「これから入社してくる社員の予定給与体系は交渉事項ではない」

との経営の主張により、新システムは強引に導入されるようだ。

 

こうした複数の賃金体系は職場のモラルハザードを生み、モチベ

ーションを著しく低下させるのは言うまでもない。日本テレビの

視聴率が低迷しているのは既に周知の事実だが、巨人戦ナイター

の低迷だけが原因ではないのだ。よくよく調べてみれば、野球とは

無関係のドラマ、バラエティ、情報番組も低迷している。これらは

社員のモチベーションの低下が確実に起きている証拠だろう。

 

最近視聴率が上向きのTBSも詐欺的な採用を行っている。TBS

は持ち株会社的な本社であるTBSの下にテレビ部門の子会社で

ある「TBSテレビ」と、ラジオ部門の子会社である「TBSラジオ&

コミュニケーション」がぶら下がっている形態だ。各部門で働く

TBSの正社員はほぼ全員が子会社に出向している状態なのだ。


TBSは既に数年前から本社での正社員採用をやめているのだ。

学生がTBSに内定したつもりで入社してみると、実は子会社の

「TBSテレビ」「TBSラジオ&コミュニケーション」の社員だった・・・

という事態になっている。公式サイトなどで学生へのプレゼンとし

て先輩社員の顔が映っているが、ほぼ全員が本社からの出向

社員であり、給与体系はまったく異なる人物たちなのだ。

 

「TBSテレビ」の給与はTBS本社の7割程度の額にとどまって

おり、退職金相当額は半分以下。驚くべき低待遇であることが

入社して初めてわかるという仕組み。

 

テレビ朝日の内定とTBSの内定を2つ持っていた学生が、迷った

末にTBSを選んでしまうと、生涯賃金でとんでもない大損をして

しまうことになる。

   

しかしながらTBS人事部はそうした事実を公にしないまま曖昧な

採用を続けている。学生が初任給にしか注目しないことを利用し

て、初任給だけを高く見せており、年収ベースの説明は内定者を

決めてから行われている。しかもその際の説明でも実額よりも

高い額で説明して、内定辞退者が出ないような策を講じていると

いうのだ。これは詐欺的と言わざるを得ない。

 

現在TBS労働組合も日本テレビと同様に、この二重賃金体系に

ついて経営とかなり揉めているようだ。その影響でTBSでは平

社員から管理職への昇格が2年ほど事実上止まっているという

から異常事態。

 

放送局就職を目指す大学生の皆さんは、間違っても日本テレビ

とTBSを受けてはいけない・・・と裏読み男は思うのである。

 

こんなこと・・・絶対に本業じゃ言えない、書けないのである。

 

 

 

 
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