第17回「コメンテーターの励ましが自殺連鎖を生んでいる!?~いじめによる自殺が全国で多発」 | ズバズバ勝手に裏読み!最新ニュース裏のウラ           就活時事問題対策にもぴったり

第17回「コメンテーターの励ましが自殺連鎖を生んでいる!?~いじめによる自殺が全国で多発」

     

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 岐阜県瑞浪市で中学2年生の女子生徒(14)が自殺した問題

で、この生徒はバスケットボールのクラブ活動について「行くと

1日気がおかしくなってしまう」という趣旨の発言をしていたこと

が30日までに、父親(44)の話で分かった。
 母親(41)によると、生徒に対してはクラブ内で、「シュートをし

て失敗したり強いボールを取れなかったりするとほかの部員が

笑う」「あいさつをしない」といった例があったと、一部部員の保

護者も話したという。両親はこうした「いじめ」で、生徒が疎外感

を感じていたとみている。

 

 

 

福岡県筑前町で中学生男子がいじめを理由に自殺したことが

表面化して以降、北海道、岐阜と自殺者はとどまるところを知ら

ない。ほぼ毎日のように少年、少女が自ら命を絶っている。さら

には必修科目未履修問題で、問題を抱えた高校の校長が自殺

するという事態まで起きている。そもそも自殺者は毎日日本の

どこかで発生しているのだが、これほど目立ってバタバタと多発

するのはやはり異常事態だ。

 

各報道では自殺の原因や責任の所在を追究し、おまけに全国

のいじめ被害者に向かって「死ぬ勇気があるならガンバレ!」

「死んだらすべてがおしまいだ!」「死ぬくらいなら逃げ出せ!」

などと、安易に死を選ぶことに対して戒める風潮がある。確かに

死ぬことを選ばずに、何とか別の道で生きていくことが理想なの

は誰が考えても正しいことだろう。

 

しかし・・・この報道がさらに自殺者を生んでいるとしたら・・・!?

  

催眠術のことをよく知る人が言う。「ほとんどのことは催眠術で

可能なんですが、どうしても不可能な暗示があります。それは

“人を殺せ”という指示と“自殺しろ”という指示です」

 

聞くところによると、自分の命を守ったり他人の命を奪わない

ということは、人間としての原始的な原則らしい。本能で自分

の命を永らえるようにセットされているのはもちろん、他人の

命を奪ってはいけないというのも、種の保存の本能だというの

だ。さらには幼い頃からの教育的刷り込みで、普通の文明人

ならばこの2大原則は絶対に破れないものだという。だから

催眠術でいくら暗示をかけてもこれだけは不可能らしい。

 

そういう意味では簡単に他人を殺してしまう人は、色々な事情

はあろうが、殺す瞬間は精神的に正常ではないということに

なる。さらに自殺する人も、色々と事情はあろうがその瞬間は

精神的に異常をきたしているはずだ。

 

意に反して人を殺してしまった人が、良心の呵責に耐えられず

に精神的異常をきたすことはよくある事例であるし、戦地に赴い

て現地で人を撃ち殺してしまった人は、少しずつ精神的に病ん

でいくという。だからこそ各国の軍隊にはメンタルケアの制度が

整っているのだ。本能を打ち破った後に待つのは精神の崩壊

である。

 

少し話は逸れるが、広島に原爆を落とした米軍機エノラゲイ号

の乗組員は「私は間違ったことをしていない。私の行為でより

多くの人間の命を救ったからだ」と主張し、絶対に自分の行為

を反省しようとしないのは同じ理屈だ。ここで万が一彼が過去の

忌まわしい行為を正面から反省してしまうと、良心の呵責に耐え

切れず、一気に自我は崩壊し、精神的疾患に陥るだろう。彼は

それを本能的に分かっているから、敢えて強気に自分の行為を

正当化しているのだ。

 

さて現在多発している自殺。はっきり言ってしまえば、自分の手

で自分を殺す段階で、実は精神的な疾患だと考えるべきだ。

自殺する瞬間よりかなり前から、うつ病、抑うつ状態などの神経

的症状が出ているはず。そうじゃなければ自殺は絶対にしない。

 

何か悲しいことやつらいことがあって衝動的に自殺してしまう・・・

どうしても許せないやつがいて衝動的に人を殺してしまう・・・

これも、極度にストレスのかかる出来事のせいで急激に精神的

疾患に陥ったと考えるべきだ。 

 

報道されている自殺事件を見て「私も」「僕も」と連鎖的に自殺が

起きているという考え方もある。しかし裏読み男は違う見方をする。

 

今にも自殺しそうな人は、通常の視野で物事を考えられないのだ。

精神的に疲弊しきって、神経が擦り切れて、もう何も考える余裕が

ない状態なのだ。おそらくうつ病か抑うつ状態なのだ。そういう相手

に言ってはならない禁句がある。それは「頑張って」という言葉。

 

正常な人にはわからない状態だが、追い詰められて進退窮まった

抑うつ状態の人にとって、「頑張って」という言葉は死の宣告をされ

ているのと同じ。疲れたところさらにもっと疲れろと言われているの

と同じなのだ。

 

「これ以上なにを頑張ればいいのか」「もう十分頑張ったのにまたか」

励ましの言葉をそう受け取るのが抑うつ状態患者の特徴。なのに・・・

テレビでコメンテーターが「死ぬくらいならいじめを跳ね返せ」「絶対

に死なないで頑張って」などと繰り返してしまう。

 

ただの自殺報道だけならば「自分も自殺しよう」などと考えないはず

が、軽率な励ましや忠告の言葉が引き金となって、自殺の連鎖現象

が起きていると裏読み男は考える。

 

大至急報道機関は励ましのコメントを自粛すべきである。心の葛藤

と戦っている当事者にしてみればお節介以外の何物でなく、死への

トリガーをひいてしまう言葉になりかねないからだ。

 

裏読み男は珍しく今回だけはまじめにそう強く思った次第である。

     

こんなこと・・・絶対に本業じゃ言えない、書けないのである。

 

 

 

 
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