第2 版:2023年 12 月 21日作成

 

 

 ~手術時 (平成127) に摘出された癌組織の医学研究への使用のお願い~

 

【研究課題名】

ウェルナー症候群の悪性黒色腫発症に関連する遺伝子の同定に関する研究

 

【研究の対象】

 この研究は以下の方を研究対象としています。

ウェルナー症候群で、2000年7月に東京都立大塚病院で肺癌または尿管癌・副腎癌の手術を受けられた方

 

 

【研究の目的・方法について】

ウェルナー症候群は、遺伝する病気で、その原因となる遺伝子はわかっています。一方ウェルナー症候群は、歳を経るにつれ悪性黒色腫(メラノーマ)とか、ほかの癌が生じてきます。 この理由は現時点ではわかっていません。 私たちは、ウェルナー症候群の原因遺伝子が、体の遺伝子の特別なところに異常をおこして、癌細胞で活発に働く酵素(テロメラーゼ)の発現を高めているのではないかと考えています。これは悪性黒色腫(メラノーマ)では、わかったのですが、他の癌でもそうなのかを確かめたいと思っています。

 本研究で得た癌組織や患者さんの診療情報は、アメリカ合衆国のボリス・バスチアン教授に郵送で提供され、そこで遺伝子解析を行います。

 

研究期間:(医学部長実施許可日)~2029年3月31日

 

【使用させていただく試料・情報について】

 肺癌、尿管癌・副腎癌の遺伝子情報を調べさせていただきます。その際、癌組織を調べた結果と診療情報(癌の種類)との関連性を調べるために、患者さんの診療記録(情報:病歴、生年月日など)も調べさせていただきます。

なお、本研究に患者さんの癌組織(今まで保管されていた病理組織のブロック)及び診療記録(情報)を使用させていただくことについては、大分大学医学部倫理委員会において外部委員も交えて厳正に審査・承認され、大分大学医学部長の許可を得て実施しています。また、患者さんの試料および診療情報は、国の定めた「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針」に従い、特定の個人を識別できないよう加工したうえで管理しますので、患者さんのプライバシーは厳密に守られます。当然のことながら、個人情報保護法などの法律を遵守いたします。

 

【使用させていただく試料・情報の保存等について】

癌組織(今まで保管されていた病理組織のブロック)の保存は論文発表後5年間、診療情報については論文発表後10年間の保存を基本としており、保存期間終了後は、癌組織(今まで保管されていた病理組織のブロック)は焼却処分し、診療情報については、シュレッダーにて廃棄したり、パソコンなどに保存している電子データは復元できないように完全に削除します。

ただし、研究の進展によってさらなる研究の必要性が生じた場合はそれぞれの保存期間を超えて保存させていただきます。

 

【外部への試料・情報の提供】

本研究の主施設であるカリフォルニア大学サンフランシスコ校への患者さんの試料(病理ブロックをうすく切ったもの)・情報の提供については、特定の関係者以外がアクセスできない状態で郵送します。なお、カリフォルニア大学サンフランシスコ校へ提供する際は、研究対象者である患者さん個人が特定できないよう、氏名の代わりに記号などへ置き換えますが、この記号から患者さんの氏名が分かる対応表は、大分大学医学部皮膚科学講座の研究責任者が保管・管理します。なお、取得した試料・情報を提供する際は、記録を作成し大分大学医学部皮膚科学講座で保管します。また、大分大学医学部長宛へ提供の届出を行い、提供先へも提供内容がわかる記録を提出します。

 

【患者さんの費用負担等について】

本研究を実施するに当たって、患者さんの費用負担はありません。また、本研究の成果が将来医薬品などの開発につながり、利益が生まれる可能性がありますが、万一、利益が生まれた場合、患者さんにはそれを請求することはできません。

 

【研究資金】

本研究においては,公的な資金である大分大学医学部皮膚科講座の基盤研究費、寄付金を用いて研究が行われます。

 

利益相(りえきそう)(はん)について】

 この研究は,上記の公的な資金を用いて行われ,特定の企業からの資金は一切用いません。「利益相反」とは,研究成果に影響するような利害関係を指し,金銭および個人の関係を含みますが,本研究ではこの「利益相反(資金提供者の意向が研究に影響すること)」は発生しません。

 

【研究の参加等について】

本研究へ試料(病理組織ブロック)および診療情報を提供するかしないかは患者さんご自身の自由です。従いまして、本研究に試料・診療情報を使用してほしくない場合は、遠慮なくお知らせ下さい。その場合は、患者さんの試料・診療情報は研究対象から除外いたします。また、ご協力いただけない場合でも、患者さんの不利益になることは一切ありません。なお、これらの研究成果は学術論文として発表することになりますが、発表後に参加拒否を表明された場合、すでに発表した論文を取り下げることはいたしません。

患者さんの試料・診療情報を使用してほしくない場合、その他、本研究に関して質問などがありましたら、主治医または以下の照会先・連絡先までお申し出下さい。

                   

【研究組織】

【本学(若しくは本院)における研究組織】

            所属・職名            氏名     

    研究責任者   皮膚科学講座 教授        波多野 豊    

    研究分担者   皮膚科学講座 講師        後藤 瑞生    

            皮膚科学講座 客員研究員     藤原 作平    

            形成外科 助教          上原 幸

            耳鼻咽喉科学講座 教授      鈴木 正志    

            附属病院耳鼻咽喉科 講師     平野  隆    

            病理診断学講座 教授       駄阿  勉    

            病理診断学講座 准教授      西田 陽登    

    

【研究全体の実施体制】

研究代表者  Boris Bastian, MD, Department of Dermatology and Pathology, University of California San Francisco, San Francisco, CA,USA, Professor

分担研究者  Iwei Yeh, University of California San Francisco, San Francisco, CA,USA

分担研究者    Meng Wang, University of California San Francisco, San Francisco, CA,USA

 

共同研究機関 

大分大学皮膚科学講座   教授    波多野 豊

大分大学耳鼻咽喉科学講座 教授  鈴木 正志

大分大学診断病理学講座 准教授  西田 陽登

 

既存試料・情報の提供のみを行う機関 

豊後大野市民病院呼吸器内科部 部長 一宮 朋来 

浦安リウマチ整形外科内科   院長 後藤 眞

  

 

【お問い合わせについて】

本研究に関するご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書及び関連資料を閲覧することが出来ますのでお申し出下さい。

 

照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先:

住 所:〒879-5593 大分県由布市挾間町医大ヶ丘1-1

電 話:097-586-5882

担当者:大分大学医学部皮膚科学講座 講師 後藤 瑞生(ごとうみずき)

 

本院における連絡先

住 所:〒279-0002 千葉県浦安市北栄1-11-11-101

電 話:047-354-0101

担当者:浦安リウマチ整形外科内科 院長 後藤 眞(ごとうまこと)