今回コラムを担当させていただく理学療法士の田村です。
生活を送る上で欠かせない食事ことについてお話しさせていただきます。
皆さんは飲み物や食べ物を飲み込んだ時、むせた経験はありますか?
一度は食事の際にむせこんだりした経験があると思います。
もう一つ質問させていただきます。皆さんが毎日行う食事の時姿勢を意識されたことはありますか?
おそらくほとんどの方が姿勢を意識したことはないのではないかと思います。
むせたり、詰まらせたりしないようにするには、食事に適した正しい姿勢で食べることがとても大切です。
当院ではなかなか介入することは少ないですが、病院にて入院患者様の食事姿勢を調整することもリハビリとして行われることがあります。
では「食事に適した正しい姿勢」とはどんな姿勢とはなんでしょうか。
ここでは、安定性を確保した食事に適した姿勢についてお話させていただきます。
食事時間になるとダイニングに行き椅子に座って食べる方も居られますが、日常をベッドや車椅子に座って生活されている方もいらっしゃいます。
「正しい」は人それぞれであることをご理解ください。
今回は椅子に座って食事をとる場合を例とします。
食べやすい姿勢
①背筋を伸ばして顎を軽く引き、やや前屈み姿勢
②背もたれのある椅子に深く腰かける
③テーブルの高さは、腕を乗せて肘が90度に曲がる程度
④体とテーブルの間はこぶし一つ分くらい開ける
⑤イスの高さは膝が90度に曲がる程度
⑥足は床につける
床にしっかり足をつけ、座面に深く腰かけることで筋肉の相互作用で下半身を安定させます。そうすることで上半身がリラックスし、両手、口、喉が動かしやすくなります。
特に⑥の足を床につけることはとても重要です。
床に足をつけない状態での食事では、首周りの飲み込むための筋肉に無駄な力が入ってしまい、効率的な飲み込みができていない可能性があると言われています。この場合、食事中の疲労や誤嚥、咽頭残留(飲み込めずに咽頭に残ってしまうこと)などの原因にもなると考えられます。
このようにリスクを引き起こす可能性があります。
このコラムが毎日行う食事の動作を見直すきっかけになれば嬉しいです。
ありがとうございました。