心理テストを科学的に検証している本ということで読んでみました。

心理テストと言っても良くある類型タイプでは無く、特性タイプでイメージとしてはレーダーチャート型という感じです。

結論としてとても興味深く、面白かった♪にはなるのですが、読み始めは読みにくく「何言ってんだ、あんた?」状態でしたwww

 

 

ビッグファイブ理論という5つの因子からパーソナリティの傾向を測るというもので、一番初めに巻末の『ニューカッスル・パーソナリティ評定尺度表』にてテストをしてから、読み始めるのがポイントですね。

このテスト結果は多少の差はあっても一生を通してその人の傾向を示すもので、読了後には自分自身が認識している、自分と一致すると思います。

 

 

単純な心理テストとその解釈方法用の本というよりは、もっと遺伝子や脳の機能などの科学的なアプローチとケーススタディでの解説が主なので、心理テストという気持ちで見るとこれじゃない!!感が強いかもしれませんww

 

どうしてこういう結論が導かれたのか?という疑問や、裏付となる科学的根拠を知りたい人向きの本ですね。

 

 

そして、読了後漠然と感じたのは人間は環境に適応して進化をし、文化が生まれ社会が発達したんだなぁということ。

欧米では、外向性、誠実性、開放性が高い人が社会的成功者に多いそうですが、日本では誠実性、調和性の高い人が社会的に成功しているんです。

欧米ではスタンドプレーで目立つことをよしとする社会的、文化的背景が見えますし、和を以って貴しとなす的な日本社会を象徴するようなスコアの出方。

どっちが優れてるとか良し悪しではなく、環境による自然淘汰の方向性が人間社会に影響を与え、文化的、経済的に影響を与えていることを私たちの脳が証明しているという事に感動してます。

 

 

大事なことは、スコアの高低で良い悪いではなく、自分の傾向を知って現代社会にマッチさせる方法を学ぶものだと言うこと。

全部が高いから良いわけじゃない。全部が高いとたとえば重度の精神障害を持ちながら危険なことをするし、人の言うことを全然聞かない頑固なやつ!という場合もありますからねwww

 

因みに、ビッグファイブを知るためのテストはこの記事に書いてあります。

お時間があればどうぞ!

 

 

ということで、以下は自分用のまとめを記して置きます。復習用(笑)

 

・パーソナリティ特性とは

特定のタイプの状況に反応すべくデザインされた心のメカニズムの反応における安定した個体差である

 

・進化

進化とは遺伝子の突然変異である。

ポジティブ面→変動淘汰できる(多様であることで生き残る)

ネガティブ面→適応淘汰が起こる(多様であることが弱点となる)

 

変動淘汰-外的によるもの(状況変化に合わせる淘汰)

頻度依存淘汰-マイノリティ故に特定の状況に適応し生き残る淘汰

適応度指標形質-エラーの少なさを表す指標(遺伝子、成長環境ともに優れていることが形質として現れている状態の事)適応淘汰を見る指標となっている。

 

自然淘汰の選別は常に変動している。

生物は一連の共通のメカニズムに沿った連続的な多様性を持つことで対応している。

人間の場合知能が適応淘汰で、心理は変動淘汰で進化してきた。

 

ビッグファイブ因子の説明

 

・外向性

報酬への反応(中脳ドーパミン報酬システム)

ドーパミンに対する感度が高い。ポジティブな情動に対する反応性の高さで計測。

ポジティブな情動とは?地位、名誉、金、優れた配偶者などの向上心。

DRD4遺伝子に同じ配列の繰返しが7回以上と長い場合に外向性が高い。短い場合は内向的。1999年の調査ではDRD4の繰返しが7回以上の日本人は1%であった。スペイン人は18%w

 

・神経質傾向

脅威への反応(扁桃および大脳辺縁系、セロトニントランスポーター遺伝子の変異)

遺伝子のペアに1つでも短いものがあると神経質傾向が高い。

ネガティブな情動システムの反応を測るもの。

ネガティブな情動とは?恐怖、不安、恥、罪悪感、嫌悪感、悲哀。

数値が中央値の人の悩みの80%、高い人の悩みの99%は無意味な悩みである。ストレスホルモンに曝されるので病気になりやすいが、知的専門職で成功しやすい。

 

・誠実性

反応抑制(背外側前頭前皮質)

脳の背外側前頭前皮質の活動。

人が内に持っているプランや基準に固執すること。

誠実性が低い人は依存症になりやすく、高い人は強迫性障害になりやすい。

現代ではどんな業種であろうとも、誠実性の高い人は仕事で成功する。

サイコパスは神経質傾向、誠実性、調和性3つのスコアが低い。

 

・調和性

他者への配慮(心の理論、共感要素)

人間には『他者配慮選考』という働きがある。これは人間のみに見られる現象。

メンタライジング→察する能力、他者の心の状態に注意を払う。

共感→我が事のように理解する

高い調和性は良き社会関係では利益であると同時に個人的成功と言う点ではコストになりうる。

スコアには明確な男女差がある。(男性は低く、女性は高い)

これは脅威に対し男性が『闘争or逃走』で対処したこと、女性が『世話と友情』で対処してきた違いがある。生物学的な役割の違いが特性の違いとしてはっきりと現れている。

 

・開放性

心の連想の広がり

知能とは別のものであり、芸術的分野を司っている。

言語などのコミュニケーションの発達と共に必要とされた特性である。

拡散的思考、独立した特性のつながりがゆるい状態。

異業種コラボのような、つながりの無かったものをつないで連想する力。

芸術的創造性が性的に魅力的である資質を表している。

現実と空想の境界が緩いため精神病傾向というコストを伴う。

 

・個体差

50%は特定因子の遺伝に拠るが、残り50%は環境(与えられるもの、自身で選ぶもの含め)が影響する。それ故同じパーソナリティーの人間でも人生は異なるものになる。

これは一卵性の双子、二卵性の双子、養子など生育環境を調べたの研究から得られた情報。

 

・本書のまとめ。

現代の豊かな社会では提供される社会的役割やライフスタイルは極めて多様である。

個人のもつ性格とは利用されるべき資源であり、パーソナルプロフィールの強みを利用し、弱点から来る影響をできるだけ小さくして、自分らしい人生を謳歌するべし。

 

 

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