趣味でお茶を楽しんでいるスタッフさんには面白いのではないでしょうか?

とお勧めいただいて読んでみたのですが、めっちゃ面白い!!!爆  笑爆  笑爆  笑

千利休 切腹と晩年の真実/中村修也著

 

千利休の功績といわれる『わび茶、待庵、そして切腹』残された資料を基に丁寧に通説に反証しています。

ちなみの、漫画『へうげもの』山田芳裕著もお勧めです!

こちらの利休は自害していますが、丁寧にそして面白く描かれております。主人公は古田織部なので千利休没後の天下の茶人!

 

 

千利休が自害した天正19年閏2月28日の天気は雨、雷、霰が降るという荒天も興福寺、多聞院塔頭の日記や伊達政宗の家臣の書状など多くの記録から確信を得ており、丁寧な検証をしていることがよくわかります。

 

そして利休の木像が一条戻橋近くの川原に磔にされた同じ日に、鬼の格好をして道行く人を襲っていたという売僧が刑に処されている。

利休の木像が磔にされた理由も、茶道具を法外な値段で売りつけたという売僧行為。

 

もしかしたら、この偶然重なった2件の処罰がひとつになって千利休切腹という物語が出来あがり、細川忠興によって意図的に拡散されたのではないのかとの持論は丁寧な探偵ものの小説を読んでいるようでとても楽しいです。

石田光成たち官僚を黙らせるためという説は思わず「ありそう・・・」と思わせてくれますしねw

一次資料をキチンと提示してくださっているので、説得力も抜群です!

資料の写真も掲載されているので、ある程度自分で読むことも出来ますよ。

 

 

個人的には、秀吉が母である大政所様に宛てた書状がいいです!これは端午の節句の祝いの礼状として九州の名護屋城から認めた物であり、「りきう」の名が出てくることから筆者が千利休が切腹していなかったとする証拠として提示したものなのですが、息子の健康を気遣う母に向けた秀吉の優しさがとてもよく滲み出ていて、なんだか素敵だなぁ。と思わせてくれるのです。

 

贈り物へのお礼を述べ、毎日元気にご飯を美味しく食べてますよ!先日は朝御飯を利休のお茶と一緒に食べました。ご飯が美味しくて食が進みます。お母さんも元気で過ごしてくださいね!

 

というような内容がひらがなで書かれているんですよ。

心配する母親に「こっちはみんな元気だよ!」って現代と変わらない感じがいいですよね。

それに、この手紙にあるように名護屋城で秀吉と利休が一緒にお茶を楽しんでいたのならば、ほっこりするなぁとも思ったんです。

利休も秀吉も己の才覚ひとつで立身出世しました。すばらしい功績ですが生まれ育った環境と違うということはとてつもなく大変なことだと思うのです。ましてや部下は超名門の大大名ばかり。

 

真実なんて誰にもわからない。だからこそ色々な説が有って当たり前なんですよね。

与四郎と藤吉郎として二人でニコニコお茶を楽しんでいる。そんな姿を想像して心が暖かくなるような読了感でした。