新型コロナの詩 その2 | 2020年COVID-19爆発

新型コロナの詩 その2

新型コロナの詩 続き

 

戦いはわが軍有利に進みけり 

死者感染者少なくて

いよいよ数が減りにけり 

但し戦費は積み上がり

バランス考えそこはかと 

元に戻せば経済は

V字回復万万歳 

敵は他所では減らぬ中

我が国の価値見せばやと 

遂に下した決定は

緊急事態の宣言を 

全面解除気持ちよし

頼むぞ無理せずこのままに 

遊びを止めて生真面目に

過ごしてくれと祈る人 

しかし世間は訳知らず

東京のみは引きも切らず 

少しずつでも感染者

そのうち出で来る悪い噂 

嘘か本当か分らねど

噂に踊るかのように 

やがて蔓延大都市に

大阪、福岡、名古屋へと

伝わるうちに北海道

踊る太鼓の音に合わせ 

拍子を取って増えてゆく

攻めはゆっくり確実に 

いつしか過去越す感染者

政府はもはや異を立てず 

死者を数えて見守りぬ

個人の努力足りぬゆえ 

感染広がる浮世なり

政府はもはや十全の 

対策をせしこの後は

経済歪めて動けとは 

誰がどうして言えようか

悪い噂は何のこと 

そんな噂をする暇に

三密守り邪な 

遊びを止めて只管に

病を止める方策は 

大都市からはする

者を返して田園に 

新しき町開くべし

確かに正しき道なれど 

これがコロナの作戦と

思えば悔し重力の 

法則なのか訝しむ

ここで政府は何思う 

街の人々何思う

思いを語れそれこそが 

民主主義とは我思う

戦い済んで日が暮れて 

やがて帰る家無事なりか

気にかかるのは唯一つ 

これで壊れる世にあらず

人の気概を示したし      完

2020年8月16日