EQWELチャイルドアカデミー主席研究員の浦谷です。

 

親がしてほしいことに、子どもが進んで取り組み、集中してもらうには、どうしたらいいのでしょうか?

 

それには、「子どもが集中しているもので一緒に遊ぶこと」がカギとなります。

 

以前紹介した『3000万語の格差』の調査結果をもとに、シカゴ大学医学大学院の小児外科医であるダナ・サスキンド教授は、乳幼児期における効果的な言葉かけの方法として、3つのTを掲げています。

 

① チューン・イン “Tune In”

② トーク・モア “Talk More”

③ テイク・ターンズ “Take Turns”

 

これらを実践することにより、子どもの脳が発達すると提言しています。

 

この項で私が注目したいのは、1番目に掲げられている「チューン・イン」です。

これは、子どもの興味に寄り添い、その対象について、一緒に遊ぶ(話す)ことを指します。

 

脳科学的には、

 

・子どもが集中している世界で保護者が一緒に遊ぶと、短い時間でも脳の発達に役立つ

・たいして興味がないものに注意を向けたり、行動を変えたりするためのエネルギーがいらない

 

といったメリットがあります[1]。

 

 

子どもが夢中になっているものを親も十分に一緒に遊んでから、親がしてあげたい別の遊びに誘ってみる。

すると、やる気と集中力を保ったまま、その遊びに参加してくれるのです。

 

例えば、親は絵本を読んであげたいと思っているけど、子どもはブロック遊びに夢中になっているとします。

 

そんなときに「絵本を読まない?」と誘っても注意を向けることはないでしょう。

絵本読みは良いことだからと、ブロック遊びを無理やりやめさせて絵本読みをはじめて、注意を向かせたとしても、子どもはたいして興味がない活動のときにはその内容を学ばない傾向があります。

 

こういうときには、まず子どもが夢中になっているブロック遊びに一緒に取り組んでみましょう。

すると、子どもは「親が一緒に遊んでくれるのは、私が素晴らしいことをしているからだ」と思い、ますます集中してやる気を高めます。

 

そして、しばらく一緒に遊んだ後に、「次は、ブロックで作っている車の本を読もうか。楽しいよ~」と誘うと、子どもはやる気と集中力を保ったまま、親がしてあげたかった絵本読みに参加してくるようになります。

 

さらに、その取り組みの世界を広げるように、応援(サポート)をしてあげると、学習力MAXの状態でグングン吸収していくのです[2,3]。

 

浦谷 裕樹 拝

 

 

[1]『3000万語の格差』 ダナ・サスキンド

[2]『赤育本』 浦谷 裕樹

[3]『ポジティブ育児メソッド』 浦谷 裕樹

 

 

 
 

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