いかにも「クローバーフィールド」やTVシリーズ「ロスト」等のプロデューサにして「MI3」の監督そしてなによりスピルバーグ一門の正式な跡目後継者の手になる、今夏前半の目玉映画のひとつ。
というか、ETミーツ宇宙戦争マイナスグラン・トリノという判り易い映画なんやけどよく監督の経歴を調べると66年生まれ。この映画の設定1979年(スリーマイル島事故の年)には13歳かぁ。同じ頃の夏テキサスの田舎町でのこのエル・ファニングみたいにちょっとませた女の子との淡い思いが蘇ったぜ。照れるぜwww
しかし今どきの若者は(まあオレもやけどwww)スーパー8といってもモーテルのナショナルチェーンのことかいなとしか思わんやろね。ある夏のモーテルでの情事が惨事に・・・みたいな映画かと(笑)
正直スピルバーグ一門はすっかり現代のデズニーに成り下がり、定型化したプロットをさらに定型化するSFXやCGがあまりにクリシェでいったい誰が撮ってもスピルバーグ本人が撮っても同じ映画しか出来てこない。謎の列車事故、秘密めいた軍隊、謎の知的生命体にプラスして70年代と全て美味しいところどり自体が彼らの十八番でもありマンネリでもある。相撲の仕切りや歌舞伎の口上あるいは島木二郎のパチパチパンチといった、ここはこれでなくちゃというのがお好きな向きには堪らないのかも知れないが、フツーに何か未知の物への不安を暗闇の糧にするオレ達シネフィルには、それらにも増してつまらない映画にしか見えない。
ポスト・ニューシネマの一連の作品に顕著な過去のフィルムからの借用も、その論理的根拠となったフレンチ・ヌーベルバーグが見せたスマートさとは程遠い、いかにもハリウッド的なご都合主義的なものに堕しているようにしかみえない。例えば70年代というキーワードも日本映画のそれが見せる懐古趣味と同程度の陳腐さ、というよりもしかするとそれを参照すらしてるのかという相似形だし、ハイライトの給水塔が宇宙船にと変形するところなど、ジャン・ジャンクーのそれの足元にも及ばない。どちらもその映画的な期待が大きかった分落胆もでかかった。
年齢のいってしまったスピルバーグにいまさら何か変化など望むべくもないが、エイブラムズはもう一度映画史とは何かというところから深く反省して出直して貰いたい。
最後に、これはD-BOX仕様でもあったので当然そのぶるぶると揺れる椅子で見てみたんやけど、クルマが移動するシーン以外どこも効果的に使用されているとは感じられず(というかそれ以外では揺れない)、まったく必要ないギミックやった。金かえせボケ!
6/26(日)
映画「スーパー8」
監督:J.J.エイブラムズ
出演:エル・ファニング他
@GALAXY CANNARY, NORTH LAS VEGAS