請求と却下 | asuaritoのブログ

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あすありと思ふ心の・・・



ラジオを聴いていた。


大川原化工機

不当勾留期間は、逮捕から

332日。

この責任を、検察も裁判所も問われない。

へん。とても、へん。


大川原化工機では、噴霧乾燥機を、技術開発し、海外に輸出していた。


これを「武器に転用される」として、不正輸出とされた。


逮捕されたのは、社長、営業担当者、技術開発者の3名。

2020年3月のこと。


3名のうち、技術開発者のA氏は、5月に検診を受ける予約をしていらした。


人質司法という言葉と、そのまずさ。

はい。そのとおりです。と言うと保釈される。

いいえ。違います。否認すると長期勾留される。


本来、保釈が原則のはず。

疑わしきは罰せず。

推定無罪。

言葉だけは、繰り返されている。


検診だったのか、ドッグだったのか、5月に検査の予定であったAさんは

9月27日、貧血がひどく体はフラフラだったという。

拘置所では、輸血までやっている。

弁護士は保釈請求したが、却下された。


10月7日、内視鏡の診断で癌だと診断される。

再度、保釈請求するも、却下。


輸血までし、診断がありながらも、保釈できないって、なんだろう。

みたび保釈請求、却下。


勾留執行一時停止を申し出て、ようやく保釈されたのは

11月16日。


Aさんの息子さんが、懸命に病院を探し、一刻も早く治療を受けられるよう奔走なさった。


これは、友人から聞いた話しだけれど

勾留されている人だからと、病院が診察を断ったためとアナウンスしたテレビ局があったらしい。


冗談じゃない。

医師は、罪人でも懸命に救おうとする。

消防署のかたが、罪人の家だから消化しないと言うに等しい

ありえないことだと思う。


病院では、なぜ、こんなになるまで放っていたのかと叱られたらしい。

勾留中だとは言えず、病院嫌いなもので、、と、息子さんは言葉を濁しておられる。


やっと、診察に行けるとなったとき、首都圏の病院の近くのホテルに宿泊して、病院に連れて行こうと、息子さんは考えておられた。


15日間の保釈期間。

宿泊できるのは、自宅と病院だけだと言われる。

自宅から、病院まで3時間もかかるという。

拘置所→自宅

自宅→病院


あまりにも、おかしい。

杓子定規を人々のみに求める

拘置所は、治療を受けさせる責任があるはず。

保釈請求は7度も却下された。

Aさんの体重は10キロも落ちていた。


翌年、2月5日に社長と営業担当者は保釈された。

最後まで、容疑は認めなかった。


その2日後、Aさんは他界される。


保釈された、お二人は、会社関係者と会ってはならないと告げられていた。


工場を立ち上げた仲間のAさんのお見舞いに行けず、葬儀にさえ行けなかったこと。

どれほど無念で、悔しかっただろう。


会ってはいけない。連絡をしてはいけない。

このことは、山本太郎氏が参議院の質問で問うたことでもある。

人として扱わない宣言に等しいと思う。


一人ひとり取材をなさっておられる。

検察は、認めないから保釈できなかったという。

裁判所の論理、何かあったら責任を問われる。

減点になる。※

検察の言うとおりにした。


大川原化工機

精神的に追い詰められて、認めたら、社員も会社も罪人になってしまう。認めるわけにはいかない。


どなたが、まっとうであるか、見えるように聞こえる。


今年、Aさんの命日が過ぎたころ、大川原化工機のみなさんは国家賠償請求を提訴なさった。


会社として30億円から20億円となっただけでも損害。


なにより

332日間も不当な勾留が継続されたこと。

お一人の救えたかもしれない生命を失わせた。

請求額は、あまりにも少なすぎる。


Aさんの息子さんがおっしゃったという。

病院を探し回って、動かなかったらウシュマさんのように病死したで済まされたかもしれない。


わたしも、そうだと思う。

この国の醜さは、あまりに残酷だと感じる。


裁かれるべき人々は、笑顔で過ごしているのだろうか。


裁判官の、減点になる。って

なに?出世に関わること?

だから?なに?

請求を7度も却下した。

Aさんは、助からなかった。


検察も、経産相がOKだといった。

しかし、ドタンバで起訴を取り下げることになる。

経産相がOKと言ったのは、なにを?

省令も読み違えていたということなんでしょ?


ちなみに、こちらの検察、大阪では、かなり有名に?なったかたらしい。

大阪だけでなく、多くのかたがご存知だとおもいますが。。

あれからも、ずっと、こんなんやっちゃってるん?


この冤罪勾留のお話しを聞いたときから、わたしは追っていた。


10月に、第一回意見陳述で

Aさんの息子さんはおっしゃった。

「決して、あなたがたを許せません」



詳しくは、岩波書店「世界」3月号。




壊されるまえに、世論を高めたい。