『打ち上げ花火』 | asuaritoのブログ

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あすありと思ふ心の・・・

どうしても思い出せない曲があった。
「打ち上げ花火」の歌詞があったことφ(..)
すごく早いテンポの曲φ(..)
この情報量では、検索しようにもヒットしない。
スマホを握りしめて
YouTubeを廻ってみても見つからなかった。


昨日
お気に入りのラジオ局の番組を聞いていた。
主に松山千春さんの楽曲をかけてくださる。
しかし、ここ何週か「由紀さおり」さんをはじめ、カバー曲の「逸品」を厳選なさって聞かせてくださった。

昨日の番組のテーマは『夏祭り』
1曲めにかけてくださった曲が
ずうっと探していた「打ち上げ花火」。
曲名は『夏祭り』。
ジッタリン・ジンの皆さんが歌っていた名曲。
じっくり聞いていて、鮮やかに蘇る記憶がある。

私が28歳のとき。
観光ホテルの仕事をしていた。
忙しくて、午後3時を過ぎたころ、立ったまま「お弁当」を食べていた。
食べ物を口に入れたとたんに事務所の電話が鳴ると、食べ物はそのまま弁当箱に返し、電話の応対をしていた。
電話2件くらい保留にしながら宿泊予約や諸々の応対。
忙しすぎて、笑う時間もなかった。
接遇マネージャーの試験も控えていた。
気持ちに余裕を持てなかった時期。


お盆の慌ただしさが過ぎると
「よく頑張った」という気持ちだったのだと思う。
社長が宴会を開いてくれる。
飲んで、カラオケばかりでは
いまひとつ代わり映えしない
何か楽しいことをしようと、若手の皆が催しを考えていた。
私に与えられたのは、カセットテープに録音された「打ち上げ花火」。
テンポが早くて、歌詞がよく分からないでいた。
10分もかからない通勤距離。車の中で聞いて覚えた。
「恋」って、可愛らしいな…
そんなことを思った。


宴会当日。
舞台に上がる仲間。
一見、演歌だよね。と思ってしまうかたが『め組のひと』を歌う。
強面のかたが『渚のバルコニー』?を可愛く歌われる。
若手の皆の意図をここで理解した。
実に楽しかった。
私の出番になって、早口で歌うことが珍しかったのか?ウケていた。
1番のサビ
音符君がいた夏は、遠い夢の中』のフレーズから、全員が合唱した。
長い間奏のときに呼吸を整えていたことは、ハッキリ覚えている。
3番の歌詞が終わってサビを2回も繰り返す。
全員で歌って、わけの分からない涙でグシャグシャになった。


制服を着ると人が変わる。
私の印象?だそうな。
新入社員は、この日まで『厳しい人』と思っていたという。
殻を破って、ある意味バカになりきる。
いい経験を与えてくれた若手の皆に感謝しきりであった。


建物の中にいると、ラジオの電波が入らなくて
長い間ラジオを聞けないでいた。
ところが、スマホのアプリで『iコミュラジ』をインストールすると、全局ではないけれど北海道から沖縄までのFM局を聞ける。
電池の消費が著しいのが難点だけれど
2時間くらいは軽く聞ける。
夏になって軽快なテンポの曲を聞いていて
あのときに歌った『打ち上げ花火』をリクエストしたい。
しかし、曲名もアーティスト名も分からずに数日を過ごした。

ラジオの力はすごい。
予告なくかかった曲が『夏祭り』だった。私の記憶での「打ち上げ花火」。
とてもとても嬉しかった。


曲を聞くと気持ちが『その時』に戻る。
聞いていると涙がボトリと落ちる。
リズムにのせる歌詞を覚えるのに、長い間奏のところは早送りして聞いていた「あの時」。
じっくり聞いていると、その間奏が見事なまでに素晴らしく奏でられている。
浴衣を着た子供や大人たちが行き交う夏祭りの情景や、打ち上げ花火を見上げている後ろ姿を思わせるような間奏。
しかし、私の記憶にあるのは、息を整えていたことと、みんなで両手を伸ばして『音符打ち上げ花火音符』と合唱した光景。


毎日、走り回りながら懸命に頑張っていたころの『みんなの思い』を呼び戻してくれる曲。「打ち上げ花火」。


夏祭り』byジッタリン・ジン

『FMくしろ』
『淺乃家本店 一期一会 夕暮れ時の街』
毎週 木曜日 18時~
再放送 土曜日 16時~(変更有)

パーソナリティ
淺乃家本店さん
鈴乃家本店さん
 (FMくしろ鈴木直哉氏)