「2030年メディアのかたち」という本を読んだ。


1995年から2005年の10年間で人が受け取ることのできる情報量は約400倍になったのに、実際の情報消費量は10倍にしかなっていないというのだ。


相対的に情報の価値が下がったというのは、十分に理解できる。


今後も、益々情報が氾濫し、個々の情報の価値は低下し、利用する人との関係性でしか価値が見いだせなくなるというが、当然だと思う。


今、ここで、私の為に必要な、または私を感動させる情報が見れる「マイメディア」が2030年のメディアだというのは納得できるし、それがユビキタス環境で見ることができることが重要であるというのも理解できる。


大量の情報配信を可能にした「印刷」「電波」、それを更に超えた「インターネット」。


既に、人間の処理能力をはるかに超えた情報が氾濫している状況下、人間が中心となって情報処理するということ自体、破たんしたシステムなのかもしれないが、技術を使って、頭脳や感覚の拡張を行い、人間がより効率的に情報を整理し理解できる環境を作ることが大きなビジネスになるのだと思う。


優秀なエージェントや優秀なエディターが、どんな技術によって実現されるかはとても楽しみ。


2030年 メディアのかたち (現代プレミアブック)/坪田 知己
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