日経新聞の1面に、米食品医薬品局(FDA)が28日公表したとして、「クローン技術で生まれた家畜の肉や牛乳の安全性には問題がなく、食用として承認する方針を決めた。」という記事が載っていた。


それも、「クローン」との表示を義務付けない方針というから、米国からの輸入肉は本当に心配かもしれません。。


以下、YAHOOニュースからの記事の抜粋です。


今後90日間、一般から意見を聴取した後、食品として販売を認可するか決定する。


販売が認可されれば世界初となるが、消費者側の拒否反応は強く、表示の是非など商品化に向けた課題は少なくない。

 FDAは、クローン技術で生まれた牛などの肉や乳を通常の交配で生まれた家畜の食品と成分比較した結果、「食品として特別なリスクは認められない」と判断した。


これを受け28日、クローン技術で生まれた牛、豚、ヤギ、さらにそれらから生まれた子孫について食肉やミルクの商品化に予備的認可を下した。


ただし、羊については「安全を確認する十分な証拠が集まっていない」として見送った。

 乳牛や肉牛は通常、優秀な種牛の精液を使った人工授精で生産される。


クローン技術を使えば体細胞核から種牛を増やすことができるので、酪農家やバイオ産業は「脂肪分が少なく柔らかい肉や、高品質のミルクを継続的に供給できる」と承認を歓迎している。

 しかし、消費者団体や宗教グループには「生物学上の影響はなお解明できていない。


生命倫理上の問題も残されている」などと拒否感を示し、過去の世論調査でも半数以上が「安全といわれても購入しない」と答えた。

 このため食肉や乳製品業界は「大半の消費者に容認されないのであれば、FDAは商品化を慎重に判断すべきだ」(全米食肉協会)と消極的な姿勢を示している。


【用語解説】クローン技術

 遺伝的に同一の個体を作る技術で、父親、母親のいずれかと同一の遺伝的特徴を持った子を作ることができる。


1996年に英国で初めて雌羊の体細胞によるクローン羊「ドリー」が生まれ、その後の研究で牛、豚、サルなどでも誕生している。


良質な肉牛を増やすなど畜産目的の応用も期待される。