将棋界では、天才棋士として有名な「羽生善治(はぶよしはる)」さんの「決断力」という本を読んだ。
1970年生まれの彼は、1996年に26歳という若さで、王将、名人、竜王、棋聖、王位、王座、棋王という将棋界の七大タイトル全てを独占したことで有名になった人である。
彼が将棋を上達するためにしてきた勉強法は、
1)アイディアを思い浮かべる。
2)それがうまくいくか細かく調べる。
3)実践で実行する。
4)検証、反省する。
というとてもシンプルなもの。
僕が新事業を立ち上げるプロセスと全く同じである。特に、新事業を始める前に徹底的に調べること、これはとても重要なことであるが、出来る人は本当に少ないと思う。
勝負に必要な力は、「集中力」、「思考力」、「気力」の3つだとという。そして、これを維持しつづけるには、「捨てる決断」「継続できる情熱」が重要になるという。
だから、勝負の世界に身をおいていると気が休まることがないらしいが、これは、会社の経営にも共通する考え方だ思う。
勝負する以上、必ず、リスクとセットになった決断を迫られることになるが、1時間以上考えているというのは、考えているというより迷っている、ということというのは、確かにその通りだと思う。
また、面白いと思ったのは、彼は、決断するときは、
「たとえ危険でも、必ず、単純で分かりやすい手を選んでいる」、
「直感の7割は正しい」、
「常にギリギリの勝ち方を目指しているほうがむしろ確実性が高くなる」
「ミスには面白い法則がある」
という。
なかなか参考になる考え方であるが、孫さんの本の中でも、似たようなことを書かれていたので、勝負師に共通する考え方なのかもしれない。
- 羽生 善治
- 決断力