今回のブログでは、今年一年の振り返りや反省と来年の目標、やりたいことなどを書きたい。今回は【1】なので、今年1年の概観について書く。

 

 

2022年12月30日だったか、12月頭に受けた最後の共通テスト模試の結果を見るも、第一志望D判定。その結果を見た時、もう「数学をあと10点あげる」などといった勉強のことはつゆも思わず、「来年こそはいい年にしよう。」としか思えなかった。

その翌日31日。冬期講習「完答を狙う共通テスト地理B難問編」のため、夜の21時まで駿台予備学校お茶の水3号館の61教室に幽閉されていたと思う。東京駅を21時過ぎに出る横須賀線の下り11号車にはだれ一人乗っていなくて、意味もなく窓を全開にして帰ってみた。

 

翌朝は自転車を漕いで一人で多摩川の土手まで初日の出を見に行った。元旦からバカみたいに騒いでいる女やババアやクソガキやらがいて殺意が沸いたが、ともかく初日の出を観た。

1月の中旬に人生三回目の共通テストを受けるも第一志望はE判定。しかし、志望校には6割の可能性で受かるという確固たる自信があったので予定通り一橋大学社会学部に出願した。ここでグズグズしても何も得られないのはもうよく知っていたので、サッと気持ちを切り替えることが出来た。落ちても仕方ないと思えるぐらいの心境ではあった。

私立の勉強もしたが、正直受かる気があまりしなかった。過去問で7,8割取れることもあったが、4割しかできなかった時もあった。しかしこちらももうこれで落ちたら仕方ないというぐらいは勉強しており、気持ちよく受けることが出来た。早稲田の商学部の帰り、理工キャンパスから新大久保駅まで歩いた時が一番生きた心地がしなかった。

 

2月25日。国公立大学2次試験の日である。家から国立までは1時間20分とかなり遠く、途中で勉強も放棄。南武線の車窓からの澄んだ冬の空が印象的だった。

国語はかなり良く、数学はとりあえずとるべき所はとった。翌日の英語は大事故発生で不合格を確信し、地理もあまり出来は良くなかった。帰り道に慶應経済A方式に受かったのをスマホで確認したが、この際どうでもいいと思った。二浪時代はずっと「結果にはこだわらない。最後までやり遂げることが大事」をモットーに勉強していたが、この瞬間、「もし落ちてたらもう一浪ぐらいするか」という気持ちが初めて芽生えた。

自己採点をし、合格発表までは「まあたぶん行けただろwこれが二浪の実力やww」「俺の自己採点甘くね?普通に落ちたな」を繰り返していた。ちょうどこの頃からこのブログも本格的に動かされている。合格発表前に、好きな鉄道に乗って東北に旅行に行ったりもした。道中の三陸鉄道の中で不意に「やっぱり不合格かもしれない。頑張ってきたけど落ちたら努力は無駄だったし明確に『負け』かもしれない」と弱気に襲われたりした。

 

3月10日。合格発表は10時からで、自宅で大学のHPにアクセスした。番号が一覧になって出ているのだが、怖いので最初は商学部のページを開いてみたりした。

社会学部、40326…果たして僕の番号もあった。「6割の確率で番号あると思う」という確信が心のどこかにあったからか、飛び上がることも叫び声が出ることもなく、いたって冷静に受け止められた。隣の部屋に居た親に報告して、そのあと知り合いに電話やLINEで結果を報告した。ものすごく嬉しかった、という記憶や達成感、全能感は全くなく、やっと受験が終わったという実感が強かった。自分の中で止まっていた時が、また流れ出した、そんな感覚を覚えた。

 

3月は大学進学に向けて、久しぶりに人と会話するのでその練習をしたり、洋服など必要なものを買ったり、サークルを探したりするつもりだったが、実際は何もしなかった。

あまりどうやって過ごしたか覚えていない。久しぶりに高校の友人に会ったり、旅行やスキーに行ったりはしたが、新しいことは何もしなかったと思う。

 

4月1日。大学のオリエンテーション。指定された時間に教室に行くと、もうだいぶ席が埋まってたので、前から二列目に座った。隣の人が話しかけてくれたけれど、緊張しすぎて返事をするのがやっとだった。

最初の1週間はオリエンテーションの日の他、入学式、健康診断、クラスのレクリエーションなど、いくつかイベントがあったが、まるでうまく喋れなかった。水泳部の新歓に初めて行ったのもこの頃だが、非常に緊張してうまく言葉が出なかった。同時に、人としゃべったり食事をしたり待ち合せたりするのは、ものすごく非効率で面倒で退屈だと、この当時は強く思っていた。

 

6月には新入生がクラスで模擬店をやるKODAIRA祭があり、僕のクラスもチュロスを作ったりした。僕は実行委員などではなかったが、結構準備や買い出しや試作会に参加して、クラスの人と交流することが出来た。多分こういうのは模擬店そのものよりも準備段階にワイワイやるのが楽しいんだろうなと思うし、全然喋ったことのない人とも関われて楽しかった。出会う人皆々いい人ばかりであった。

心配していたコミュ力も、ほんの2か月ほどで難なく人並みに話せるようになり、冗談を言ったり、自分から話題を振ったりすることもできるようになった。自分が大学生に抱いていた偏見や嫌悪感も払拭された。

 

そのほか、具体的に有ったことはこのブログにある通りである。いろいろ旅行にも行ったし、新しいことにも挑戦した。今までやりたかったことが実現された。間違いなく僕の中の視野は大きく広がった。

 

そして今。一年が暮れようとしている。青々と若葉が映える大学の構内も、いつしか燃えるような紅葉になり、そして、その葉も落ち今は寒々としている。この間まで16歳だった僕も来年22歳になるなんて恐ろしすぎる。

去年の12月に思った「来年こそはいい年にしよう。」に対して、今、自信をもって2023年をいい年に出来たと言える。いい年に「なった」ではなく、いい年に「できた」と思う。

じゃあ今年が100点満点かと言えば、そんなことは全くなく、まだまだいい年にするための余地もあると思う。だから、大学合格に甘んじることなく、「来年は、今年以上にいい年にしよう。」と。