民主党を陰で支えるブレーンの顔ぶれ‥。 | 日刊 鼠小僧

民主党を陰で支えるブレーンの顔ぶれ‥。

 政権党となった民主党のブレーンの存在が注目されている。経済、外交などの政策に影響を与える存在だけに当然だろう。


 応援団、ブレーンはこれまでは陰に見え隠れしていたが、堂々と名乗り上げる支持者もいる。
 経済界で知られるのは稲盛和夫京セラ名誉会長。本社が京都という縁もあって、京都が選挙区の前原誠司副代表とも親しく、小沢一郎代表代行(幹事長に就任する)とは頻繁に会食をするなど10年来の付き合いだ。

 経済政策のブレーンとしては元大蔵省財務官で「ミスター円」の異名がある榊原英資早大教授と寺島実郎日本総合研究所会長(三井物産戦略研究所会長)が有名だ。
 両者は鳩山由紀夫代表(首相)、小沢氏の最高のアドバイザー役で、政財界、マスコミ界では早くから評判だった。

 外交政策ブレーンの1人に山口二郎北大教授がいる。「政権交代論」(岩波新書)の著書がある山口教授は、民主党の姫井由美子参院議員と岡山県の高校の同級生でもある。
 外務省審議官として「日朝平壤宣言」の舞台裏の主役だった日本国際交流センターの田中均専任研究員、山折哲雄・国際日本文化研究センター名誉教授もいる。

 「高速道路無料化」の提案者と言われるのが山崎養世元ゴールドマン・サックス投資社長、かっての総評の事務局長だった高野実氏の長男、ジャーナリストの高野孟氏は西松建設の違法献金事件で、検察批判を繰り返し小沢代表(当時)の擁護にまわったことでも知られる。左翼的な論客として評判だ。

 民主党支援団体の「連合」の高木剛会長、次期会長に内定している古賀伸明事務局長は小沢氏と全国行脚をした仲だ。
 NEC系産廃会社の「シンシア」の中西雄三会長も知る人ぞ知るだ。松原聡東洋大教授は社外取締役だという。五十嵐敬喜氏(弁護士、法大教授)の長男は民主党の参院議員である。ジャーナリストで政治評論でも知られる上杉隆氏にも民主党が急接近とか。

 「評論家や外交経済に明るい、榊原氏や寺島氏の民間からの入閣有力説は政権交代前から噂されていた。ただ、こういった民主党シンパ、ブレーンをテレビ朝日が好んでコメンテーターやゲストとして起用しているんです。偶然とは思えない。TVマスコミが政権づくりをリードしたと言われる理由もそこにある。土壌づくりをしてきわけです」(政界関係者)

 応援団としては地方の首長もいる。民主党出身の元代議士の知事、市長たちで、岩手県の達増拓也知事などは元官僚で小沢氏命といった人だ。政権の党の〝知恵袋〟として、この人たちの本当の力量が試される。