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不思議なことが起きたのです。

 

通夜の会場に、父が勤めていた会社からお花が届いていました。

なぜ…?

誰にも伏せていたのに…。

 

どうやら、実家から霊柩車の乗せるとき、社長さんがたまたま通りがかったそうです。

そこで葬儀社に聞いて急いで用意をし、関係各所に連絡。

通夜の会場に現れたのは、二十年ぶりに会った社長さんだったのです。

受付で顔を合わせるなり

「なんで知らせないのよ!!」

と言われ…。

 

というか、社長さんなぜ?と聞いたら、霊柩車に乗せるときに見かけたから調べたと言い。

会長夫人、社長さん、社員さんからお気持ちをいただきました。

「本当に水臭い!知らせてくれたら良かったのに。

今うちの会社があるのはあなたのお父さんがいるからなんだ。」

と言われました。

呼ばなくても来た。父が呼んだのか神様の采配か。

そして、取引先数社も来てくださっていました。

本当にありがたく、ただただありがたく。

呼びたかった人が来てくれた…数人の後ろに何十人がいるだろう?

新聞の訃報にも出してない…

父はみんな呼びたかった。

 

願いは通じるんだな、と思ったのです。

 

そして、デイケアを運営していたお医者さんも元々懇意にしていた長い付き合い。

弔電と枕花、そして会場にお花をいただきました。

次の日の葬儀では、姉の勤務している会社からも3つお花をいただきまして。

 

家族葬とは言え、見送るお花としてはたくさんになったのです。

 

そして…父が勤務していた会社から情報が洩れ。

母にしたら「せっかく隠した」のに

 

結局は近所や縁者にもバレていくのでありました。