「いや、あのね。メールもいいけど、ハガキもいいよって言ってくれたでしょ?」


そう言われて思い出す。


彼が再び旅に出る前、


『メールはリアルタイムでいいんだけど、絵葉書とか、その土地の特色あるもので送ると結構喜ばれるもんだよ。消印とか切手とか、あと葉書の匂いとか、その土地じゃないと手に入らないものってあるからさ。メールとは違う良さで、相手にちょっとした旅気分とかも与えれるよ』


そうアドバイスしておいたのだ。


「それでさ、ハガキとか久しく妹宛で出したこととかもなかったけど、国がかわるたびに絵葉書探して送ってみてたんだよね」


彼も凝り性なので、
折角出すならと、
特色のあるものを探しては、
その土地の記念切手などと共に出していたようだ。


「そしたら妹たちがね『自分たちも旅をした気になれたし、お兄ちゃんは今ここら辺にいるんだって、世界地図みながらみんなで話していたら、なんか明るい気分になれてさ』って言ってくれてね」


続きはまた後で~☆

つづく