そして懸案の弟君だけど、


「色々と自分に話してくれなかったことはしょげてたし、今も離婚の根本的な理由は知らずにいるけど、あの子なりに、必死に今の生活に慣れようとしててさ。それがいじらしくてね」


誰も傷つけたくないということのようで、
弟君も泣かないでいるのがよくわかるらしかった。


「お父さんがね、『親権はお父さんがとったけど、お前たちが会いたければ、お母さんに会いにいっていいからな』とは言ってくれたんだけど、私はいいやって思ってるけど、弟は本当は会いたいんじゃないかなって思うけど、『僕は別にいいよ』っていって、会いに行きたいとか、さみしいとか、そういうのは全く言わないんだよね…」


彼女がテーブルに頬杖をついて、
ちょっとため息をついた。


「こうやって人って強くなっていったりするのかもしれないけど、我慢を覚えるのって、本当につらいことだね…」


弟君を見て、
現実の切なさを、
今更ながらに彼女は実感して、
そして言い知れぬ悲しさを感じたらしかった…



続きはまた後で~☆

つづく