「時間って、どん位掛かりますか?」


黒尽くめの背の高い男の子が、
ドアから首を突っ込んできた。
金額を聞く人は多いが時間を聞く人は珍しい。


「手短にと言うならば、素早くやりますけども」


『じゃあ…』と言って男の子は入って来た。
顔が少しニキビっぽいが若い証拠だろう。
しかし時間を聞く珍しいこの客が珍しいのはそれだけではなかった。


取り巻きらしい女の子を三人連れていたのだ。
どの子も割に素朴な感じで、
4人まとめて、


『大学デビューしようかな!』


といった…まだデビュー前のつぼみちゃんたちだった。
掛かれた鑑定票の年を見ると十九歳。
聞けば大学に入ったばかりらしい。


「では、何を占いましょうか?」


と聞くと、


「何がありますか?」


と言うので、占える内容を一通り伝えると、


「じゃあ、結婚で!」


と言い切った。

続きはまた後で~☆

つづく