私がパニック障害に初めて罹患したのは今から15年前の24歳の頃でした。


なので、今よりもネット等での情報収集をする術が今よりも少なかった事が前提にはなってしまいますが。


まずは悪かった事。


◎自分の不調の原因がなんなのかわからない


後に考察すれば、
自分の気持ちの整理が付かないまま流されるように決まってどんどん進んでいく婚約の話への不安の中、
その時期にノロウイルスに罹り、お手洗いに間に合わずベッド上で嘔吐してしまった事で、
自分の体がコントロール出来なかったショック、
そういった些細な事を気にしてしまう性格であった事が重なって、パニック発作が起き始めてしまったのだと思うのですが、


当時はそういう類の病気に対しての知識がゼロだったために、


この辛い身体の症状はなんなのか。
ノロウイルスだったのではなくて、なにか身体の重篤な病気になってしまったのではないか。


そう思って小さなクリニックから総合病院までドクターショッピングをして調べてみても原因が分からなかった。


神経質な性格も災いして、どんどんパニック発作の頻度も多くなり、鬱状態も併発してしまいました。


パニック障害は今でこそ割とポピュラーで、名前くらいは聞いた事があるという方も多いと思うし、
少し調べれば症状も分かるので判別しやすくなっているかもしれません。


だけど、発作の時に体に出る症状、
予期不安の時に感じる感覚、
発作中でない時にも出る不調も人それぞれあると思います。(私は吐き気やめまい誘発型なので、大きな発作後は食欲がなくなり、めまいが残ります。よって発作が頻発した時期はずーっと具合が悪かったです)


パニック発作は体に原因のある不調との区別が付きづらい場合も多いように思いますので、
自分の不調がなんなのか、
辛い症状はなんなのか、
まずは身体の方をきちんと調べてもらって、異常がないと判別出来ないとパニック障害の治療も始められないし、始めても的外れで実は身体の方にも原因がありましたというパターンもあるかもしれません。


結局私の場合は悩み続けて、パニック障害に行き着くまで3ヶ月程もかかってしまい症状が悪化したので、
おかしいな?と思ったらまずは迷わず病院に行ってみて欲しいと思います。


今はこんなご時世ですから、病院に行くのは躊躇われるかもしれませんが、
辛い症状が続くなら、悪化する前に我慢せずに、
コロナ対策万全の体制で行ってみて、少しでも早期からの治療を始めて欲しいと思います。


◎住環境を変える


パニック障害になり、発作が頻発するようになると、
怖いと感じるものが増えます。


私の場合は典型的かもしれませんが、


・すぐその場から離れられない信頼出来る人間のいない場所(電車や美容院、ひとりで運転中の高速道路等)


・すぐに助けが求められない1人の空間


・不特定多数の人がたくさんいる場所(街中、商業施設等)


・入眠(私の場合はノロウイルスの時目覚めた瞬間嘔吐したためのトラウマもあり)


・食事(吐き気が一番辛い症状だったため)


等があります。


こういった恐怖や不安を感じるシチュエーションに置かれると、途端に予期不安(発作が来そう、どうしようという不安)が起き、パニック発作に繋がってしまいました。


そんな一番不安定な時期に、長年住み慣れて絶対的信頼を置いていた家族の元を離れ、
自分の婚約者以外誰も知らない土地に引っ越した事でますます発作の頻度が上がってしまうという結果になりました。


これは、一人暮らしの方が療養のため実家に戻る等といった逆パターンや、
原因となる悪環境から離れるといった場合は別ですが、


今ある環境が一番自分にとって安心できる環境なのであれば、どうしても止むを得ずでなければ、
環境は変えない方が良かったなと思います。


◎無理をして予定をこなす(今じゃなくてもいいことを時間が勿体ないからと詰めたり、人に合わせたりする)


これは体の病気でも言えることかもしれませんが、
少しでも調子悪いなと思う時に無理に予定をこなそうと出掛けたりすると、
結局発作が出て出先で困る事になり、


ああ、やっぱりダメだった。
もうこれも出来ないんだ。


と失敗体験が刻みつけられ、私はダメでした。


自分の事以外でどうしてもこなさなければいけない用事もある方も多いと思いますし、
難しい問題でもありますが、


無理をしすぎず、
自分の病気と向き合って少しずつ、
これは出来たという成功体験を積んでいけたら良いんじゃないかなと思います。


◎とにかく焦る


今まで大きな病気ひとつした事のなかった人は、特に、


「私はこんなんじゃなかったのに」


と、元の自分に戻りたいと焦って早く病気を治したいと思うかもしれません。


私はそうでした。


でも、こういう病気は本当にすぐには治りません。


焦って、ちょっと良くなったかもと無理をしてやっぱりダメで、


では、絶望感が強くなりますし、
パニック障害以外の鬱等の症状も出てしまいます。


パニック障害にもしかしたら完治はないのかもしれません。


現状私は数年サイクルでなんか怪しいなと思う時期を繰り返しています。


パニック障害は、発作が来た時は本当に苦しくて、
ああ、私死ぬのかもしれない、
気がどうにかなってしまいそう、
という思考になりますが、
実際は死にもしないし、気がふれる事もありません。


一番酷かった時期は、
こんなに辛いのに終わりは見えないなんて、逆に絶望しかない、
おかしくなって、何も分からなくなった方がいいんじゃないか、
命が終わった方がいいんじゃないかと思った時もありました。


だけど、なんとか上手くこの病気と付き合っていく事が出来るようになったし、
何年も断薬出来る時期もあるし、
正直この病気のせいで諦めなければいけない事もありましたが、


今は絶望感はありません。


ちょっと今は再発してお薬は飲んで、気をつける事は増えましたが、


薬も飲まず、本当に普通の人となんら変わらない生活を送る状態まで持っていく事も出来ます。


長くなりましたが、
私が感じたパニック障害に良くないこと、


こんなふうに思って今まで来たよって経験はこのくらいですかね。


次は、逆に良かった事を書こうと思います。


悪かった事の逆説として、内容がかぶる部分があるかもですが…


今日はこんなところです。