元旦那さん以外の人を好きになってしまい、

初めて真剣に考えるようになった元旦那さんとの関係。


元旦那さんはその時既に私を献身的に扱う事はなくなっていました。


それは看病疲れをした上に私の不貞に気づき見放していたのか、
元旦那さんも他に癒しを見つけていたからかは分かりません。


元旦那さんは、私と離婚した後すぐに同じ職場の女性と付き合い出したようなので、
もしかしたらこの頃から、その女性に癒しを感じていたのかもしれません。


それは勿論、
私がひとり罪悪感を感じずに済むように都合よく解釈した想像だったかもしれませんが。


とにかくその頃私達夫婦は上辺以外の会話はほとんど無かったと思います。


書き忘れていましたが、
調子の良い時には一人で出かけられるくらいになったタイミングで、
自分の欲しい物を少し買う時くらいのお金はやっぱり自分で稼ぎたいと思う気持ちもあり、


リハビリを兼ねて簡単なバイトに行くようになっていて(本格的に調子が悪い日はお休みしてしまう事もありましたが)物理的なすれ違いも更に多くなっていました。


私の女性としての気持ちは彼に向いてしまっていましたが、
元旦那さんの事をどう思っているのか、
元旦那さんは私の事をどう思っているのか。


きちんと確かめるべきだと思いました。


その時は冷め切ったように見えたお互いの関係でしたが、
これまで元旦那さんが私にしてくれた事の感謝や恩はやっぱりありましたし、


結婚したということは、お互いに責任を持つという事なのだとこの時初めて真面目に考えたと思います。


結婚した時は自分の病気の事で精一杯で、
深く事を考えられないままの状態だったので、
結婚というものの重さをずっとイマイチ感じられずにいたのです。


付き合う事の延長、同棲の延長。


そんな捉え方だったのかもしれません。


元旦那さんのある休日。


今の私達の関係について、きちんと話をしようと持ちかけました。


お互いの気持ちを話をする事であぶり出して確認して、
元旦那さんの大事さを再認識し、
元旦那さんも関係を修復したいと思ってくれるのであれば、


彼とはきっぱり終わりにし、
元旦那さんと向き合っていこうと思ったのです。


いざ話し合おうと顔を突き合わせても、
最初はなかなか何から話せばいいのか、
お互い言葉も出てきませんでしたが、


私はまず、今まで元旦那さんの優しさに甘えすぎていたのかもしれないと謝りました。


病気が死にたいくらい辛かったのは本当の事だけど、もっと出来る努力があったかもしれないし、
病気を言い訳にしている事もあったのかもしれない。


薬の副作用で結婚前より体重が増えたりした事も、女性として見づらくなった原因だと思うから(実際そう言われた事もありました)、
女性磨きも努力する。


そんなニュアンスの事を伝えました。


元旦那さんは、
女性として傷付くような事も態度も言ったり取ったりしたかもしれないし、確かに看病に疲れていたかもしれない。


もう一度、夫婦関係を修復出来るように努力したい。


といったような事を言ってくれました。


そして、
今夜、ずっとなかった夫婦関係を持ってみようと言われました。


そうしてその夜、
約一年ぶりに元旦那さんと肌を重ねたのでした。