浅利慶太氏の追悼公演第2弾。

 

 

今回はエビータを観に行ってきました。
 
事前に私がエビータに関して積んでいた経験値はソンダン65で聴いた曲くらいでした。
あの時も志音さんが共にいてアルゼンチーナを、芝さんがこいつはサーカスを歌ってましたね。
今回のキャスティングを見たとき、ソンダンは予兆だったんだなぁと思いましたニヤリ
 

〜キャスト(一部抜粋、敬称略)〜
エビータ 谷原志音
チェ 芝清道
ペロン 佐野正幸
マガルディ 高橋基史
ミストレス 藤原加奈子
 
劇場は何度もお世話になっている自由劇場。
な!の!で!す!が!
今回初めて経験できたことがありましたキラキラ
 
初めて最前列に座れたんです〜ラブラブ!‼︎
先行予約で鬼電した甲斐がありました←
 
チェがすぐ側から登場したり、カサ・ロサーダのバルコニーのシーンではサンボさんが目の前でエビータにハンカチを振って居たり、舞台が近いだけじゃなくて俳優さんたちが降りてきてくれるのが嬉しかったです。わたしもハンカチ振りたくなったww
 
以下、感想です。
記事タイトル通り初めてのエビータ観劇だったので、初見の感想です。


「ちょっとあたしはすごいの」

 
この日の公演でエビータを務めたのは谷原志音さん。
 
志音さんといえば、アリエルやマンマのソフィをはじめとした、かわいらしいヒロイン役で有名ですね。
 

下矢印こちらは谷原さんがアリエルを演じている動画

 

 
私もそのイメージを持ってエビータを観に行きましたが、わたしの知ってる志音さんではありませんでした滝汗
 
エビータは元々その美しさと野心を武器に、多くの男性を踏み台にして、貧しい貧民から大統領夫人へのし上がった人物。
 
冒頭は15歳のまだ愛らしさが残る少女ですが、やがて妖艶に男たちを手玉に取り、ファーストレディとして国民の先頭に立つたくましい女性になります。
 
志音さんのエビータは、この愛らしさ、妖艶さ、たくましさを巧みに使い分けて、周りの人々をどんどん自分に引き寄せていて見事でした口紅
 
チャリティ・コンサートでペロン大佐と出会って彼を引き留めるシーン、ものすごくセクシーでドキドキしてしまいましたドキドキ別にそういう身振り手振りやモーションがある場面ではないのですが、歌声でペロンの心を自分へ手繰り寄せている感じ。
 
エビータは、正直「え、そんなことまでしちゃうの⁉」とハラハラしてしましましたが、だんだん彼女の度胸の良さが見ていて清々しくなりました。

いいぞいいぞもっとやれーニヒヒ‼︎
的な気持ちにも時々なりました 笑
 
死に際でさえも「私を副大統領にして」とすがる姿が凄かった・・・。
 
ブエノスアイレス、虹の如くにで繰り返し歌われる「ちょっとあたしはすごいの」っていう歌詞がエビータらしくて好きです。
 
ちょっとじゃなくてかなりすごいけど、
きっとちょっと以上のものを見せつける気満々なんだろうけれど、
涼しい顔して「ちょっと」と表現するエバが小憎らしくて好きチュー
 

エビータとミストレス





ミストレスの「スーツケースを抱いて」が頭に残りましたショボーン

先代の愛人を新しい愛人に追い出させるって、なかなか酷いよペロン大佐…。

エビータに比べてミストレスはかなり幼いですね。初見だったので大佐の娘かと思っちゃいましたアセアセ

「初めからこれは恋なんてものじゃないのさ」と言っているエビータに恋を打ち切られてしまうなんて…ミストレスの心境を考えると辛いです。

恋を失った悲しみを歌ったこの曲、実は同じメロディーをエビータも歌っています。

それは貴族からお金を取り立てる「エバ基金プラン」というナンバー。

自分を酷評する貴族たちに、「じゃあ貴方たち上流階級がお得意な慈善事業をやってやろうじゃないの」と「国民を救う為にお前ら自身の金を出せ」と脅すところですね。

ここで「私の考えを聞いてね…?」と、か弱い感じであのメロディーを使ってるんです。

ひー‼︎恐ろしい‼︎
ミストレスがどんな気持ちで歌ったと思っているの…。

利用できるものはどこまでも利用する、そんなエビータの強かさが怖いです。

でもエビータとミストレスって、実は表裏一体なのかも。

2人とも男性をそばに置かないと生きていけなくて、どちらも希望が薄れた時に男性から「俺は知らない」と放棄されて。

エビータも自分と同じものがミストレスの中に見えていて、だから冷たく追い出したのかな…?

名優ぞろいで目が足りない

ほんとこれです、これにつきます。

ちょっともう一回見てください、このキャストボード…。
 

主演も豪華でアンサンブルも豪華なんですよキラキラ

サンボの中にも主演級の人たちが沢山!

どこ見ていいかわからない〜笑い泣き

豪華な男性陣がじゃんじゃんエバに捨てられて行きました 笑

あと、大井町LM振りに小林由希子さんを観られたのが嬉しかったですドキドキ

ボンバルリーナで惚れてしまった渡辺智佳さんのダンスも迫力満点でかっこよかった〜!

そして主演キャストの豪華さも忘れてはいけません。
久しぶりに芝さんと佐野さんの美声が堪能できて耳が幸せでした照れ

カテコで気分はアルゼンチーナ

白熱した舞台が終わり、出演者総出のカーテンコール。

順番に舞台へ登場し、最後に谷原さんが出迎えられて登場するのですが、「共にいてアルゼンチーナ」のイントロが流れる中、あの印象的な白いドレスで登場します。




 
 優雅にお辞儀をする谷原さんは、エビータそのものでした。
拍手を送る観客も、アルゼンチンの国民になったような気持ちになりました。

俳優さんへというより、エビータへの拍手。

優しい微笑みで応える谷原エバはまさに聖母…神々しかったですラブ乙女のトキメキ


めちゃくちゃ熱い舞台でした。
 
それもそのはずですね。ベテランキャスト勢は浅利慶太氏ご本人からの表現力を受け継いでエビータの世界を生きてますから。

終演後にエバ・ペロンの生涯をあれこれ調べてしまい、「あぁ、わたしもまんまとエビータの手玉に取られているなぁ」としみじみ思いました。

また彼女に翻弄されに行きたいです恋の矢