前編


あわわわ ヽ(´Д`;≡;´Д`)丿
忘れていたワケではない。ワザとだったのだが。


「感想かと思ったから読んだのに金返せ」


こんなメールが届く。。。。
Σ(゚Д゚;ってオマエ5分経ってなくね?!うpしてカラ5分経ってなくね?!
早くね?!苦情、早くね?!
つかコメントに書け。なんでメールなのよ。


先ほど、と言ってもこのネタをうpする頃にはもうなんかだいぶ経ってると思うけど、乙一氏の【平面いぬ。】の記事 をうpした。
すると上の様な苦情である。
何度も圏外の危機に陥り、幾度と無くエラーを掻い潜ってのうp。
ほっと一息、安心して風呂にでもと思った矢先の緊急メールである。
映画【Avalon】のメインテーマ「Log off」が、バイブでブビブビうるさい。
まだメシも食ってないよ?僕様。


わかったわかった。わかったよ。
書くよ書きますよ。



乙一の【平面いぬ。】を読んだ。


実の所、ホンキで心理を書くと、全く読みたいとは思っていなかった。ホントである。
どーせつまんねーだろ。とか。
そんなことじゃない。
何故なら、その時は、他の乙一本を読み終わった直後だったからである。
しかし、別に満腹だったワケではない。


最近のマイブームは、乙一である。
我がブームに則ってか、前記事でも書いた通り、今や世界は空前の乙一ブームである(若干嘘)
映画化がなされたアレを筆頭に、どこを見ても乙一の文字。
そんな事はないが、マイブームの乙一は、ほぼ毎日といっていいほど読んでいる。
だからなのだ。
【平面いぬ。】は、読みたくなかった。


感想が間に合わん。
全く、間に合わん。


感想したい作品など、いくらでもある。
小説なんかここ数ヶ月毎日読んでるよ!!どーすんだよ!
過去の人生を振り返っても、コレほどまでに文才を欲した事はない。
才能溢れるあんちくしょうなんかは、もう、すらすらと、トイレットペーパーの様に、メモリを消費するに違いない。
だが、こちらに無いものは無い。仕様が無い。
一つ一つ読む度に、一度息を置き、感想していけば良かったじゃないか。
解ってるけど出来ねーのよ。
ギャンブルだったんだよ。勝てると思ったんだよ。引き際なんて知らねーよ。だってわかっt


これより本編が始まります。



 - ネタバレ編 - (注:ネタバレ編しかありません)



■【石ノ目】
ミステリーでは、あったような。
でも推理要素の答えが、ちょっとだけファンタジックだったので、ずるいと思いますた。
まあ、推理できないことはないけど。
タイトルから、雪女系の色気を期待したアナタ。裏切られるがいい。


■【はじめ】
結構序盤から、アレ?アレ?と思い込みを覆される。
正直、読み終わって、相当せつなかった。読んでる途中でもだけど。
真骨頂かコノヤロ。
ちょっとミステリかとも思ったが、全然的外れだコノヤロ。
苦楽を共にする主人公2人だとはいえ、全く同じ幻覚を見続ける事は可能なのか。
例えば、DQ6とかFFXにもあった系の作用なら、在りえたのかも知れないが、その辺と比べられるのか解らない。
作中の記述にもあったとおり、幻覚世界と現実世界と少なくとも区別は出来るらしい。
はじめにとって、自分の世界は主人公らの現実世界から見れば確かに「幻覚」だと認識しているが、自分にとっては「現実」世界として機能し、生活できる場であった。
つまり、幻覚を幻覚として認識せしめているのは、先ず主人公らが「現実」にいる事が前提となっているからである。
勿論、この作中では「はじめ」は主人公らが生み出した「幻覚」となっているが、しかし、もしかしたら「はじめの世界」と「主人公らの世界」が、互いの望む条件を以ってリンクした状態だったのかも知れない。
だとすれば、少年ノビや、バス事故でただ一人生き残った男の子、そして駄菓子屋のばあさん、などの「生み出した本人」以外の人が、その存在を、僅かながらでも知覚出来た事も頷ける気がする。
だが、やはりそれは違うのだろう。


はじめは作中でこう言った。


「私は、きみらが見ている夢みたいなもんだから、物理的に他の人たちに干渉できたら、現実的な問題として、まずいんだ」


「きみらに会わなければ、わたしは自分自身を普通の人間として感じていられるかもしれないのに、なんでこうやってきみらと遊ぶかな、わたしは」


そして主人公は語った。


「幻覚が現実世界の住人と遊ぶなんて、孤独と疎外感の連続だっただろうに」


はじめは、果たして言ったとおり、どこかで主人公らと会わない決定権を持つ事が出来ただろうか。
しかし、否である。それは絶対に無い。
無いからこそ、この物語がその切なさを以って幕を閉じたのだと、はじめというタイトルが物語っているのではないだろうか。


■【BLUE】
主人公?であるブルーが登場して、何時間が、何ページが経過しただろうか。
ん、あれ。まだ2ページ目か。
しかし僕はもう駄目だ。
ごっつ泣きそうごっつ泣きそう。マジでマジで。
じわりとくるね。2ページだぜ?お前ら。信じられるか?
たった2ページで、主人公とその置かれた環境と、その後の展開が読めるのである。
想像できるのである。ああああ(;つД`) つか火サスかよ。
ページを捲るごとに涙腺が緩む。
ブルーが夢見、期待し頑張るごとにやばい。やばいやばい。
頑張りすぎですよ。ブルー。。。鼻水たれるじゃんか。。。。。


「自分でも半ば無意識のうちに立ち上がり、よだれをたらして彼を狙っている犬の鼻先にパンチを食らわせていた」


ブルーは人間にも当てはまるし、ペットなどにも当てはまるし、ファンシー溢れるあの頃なおもちゃ達に当てはまる。
今ないからこそ、あるのなら大事にしたい気持ちが湧くし、とても欲しい。
教訓?(教育か)でもあるし、童話でもある。


せつなさで泣きたい人はこれを読め。
情を欲する人はこれを読め。
何かを大事にしたい人はこれを読め。
幼き頃の夢をもう一度見たい人はこれを読め。


■【平面いぬ。】
時間が解決してくれるものが、あるとすれば、この物語で描かれているその表現は、唐突で最小限にまとめられ、しかし、それでいて「そうなのか」「良かった」と思わせる。
実際に、問題が解決したのか、完結しているのかは、続きでもない限り解らないが、これは、きっとそう言うことなんだろうと、僕は思う。


そして、本来いつの間にか突然、しかし、じわじわと時間を掛けて、確実に迫り来る不幸(もしかしたらある人にとっては幸運:語弊あり)があるとすれば。
この物語で表現されたその宿命は、あまりにも唐突で、あまりにも不幸な運命を伴って、主人公「鈴木」に容赦なく降り掛かる。
どう感覚してもホラーにしか感じない【平面いぬ。】とタイトルされた、もう一人(一匹)の主人公「ポッキー」は、一体何故現れたのか。は、その辺りに理由・原因が隠されていると主人公「鈴木」は悟る。


「あの中国人のお姉さんには、このページの番号を伝えたはずだったんだけどな・・・・・・」


”そういえば、犬の首、今までは右にかしげていただろうか、それとも左にかしげていただろうか。”


”まさか青い犬が不幸を運んできたのでは、とも思ったが、それはますますありえないことなので考えなかった。”


「皮膚がんの一種だよ。危ないところだったね。鈴木も、本来は死んでいたところだ。ポッキーに、感謝しないとね」(山田)


”ポッキーは、わたしが大丈夫なんだということを、わたし自身に知らせるために、神様が遣わせたのではないかと。”


物語を考えるって事は、こういう事なんだろう。
創り上げるって事は、こういう事なんだろう。
ただ一本道という訳でなく、交錯した複雑は、しかしシンプル。
出来上がってしまえば、なんとなく、と言えてしまう広げたレイアウト。
やはりプロなんだと思う。


つか、表紙の絵、、、なんだと信じて疑ってなかった。。。。。
すいませんw





=ネコ=



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