受け取ったA4サイズの茶封筒。
中には、「感想文」という名のお手紙が15枚。
先日、公演した奈良少年院で出逢った少年達が書いてくれたものです。
「拝啓 うらりさんへ」
とはじまる丁寧で達筆な文章の中に
見え隠れする少年らしさ、
ナイーブで感性豊かな心たち。
電車の中で読んだため、こみ上げるものを押さえるのが大変でした。
少年達、それぞれが、それぞれの心で
わたしの言の葉のいちまいいちまいを
歌の意味のひとつひとつを
そのむき卵のような剥き出しのハートのど真ん中で
精一杯、感じとってくれていました。
わたしは改めて自分の発する言葉の責任の重さを感じています。
選んだ道、自分に対し、さんざん問うてはきましたが
答えはでるものではなく、
やはり、これからも、生涯をかけて問い続けるのだと思います。
わたしができることは
自分の生きてきた道を、正直にありのまま
少年達に明かすこと。
励ますとゆー感覚よりも
共有するに近いかもしれません。
あとは天にゆだねて
何かを届けることができたなら、と。
*
公演の時は、少年達がどんな罪を犯したのか、わたしはきかされません。
ただ、何度も再犯して戻ってくる子、長く院生活をしている子、
少年たちの罪は軽くはありません。
してしまったことに対し、言い訳は勿論できない。
彼らはその事実とひたすらに向き合って生きてゆく。
ただ、何度か少年院に行かせて頂き感じたのは、必ず、そこに至るまでの背景がある、ということ。
環境や、親との関係。生活。
結果には原因が。
良くない土壌では芽を出した花も生き生きと育つのが困難です。
そしていい土を耕し続けるにも努力が必要であり、独りでは厳しいからこそ、支え合うということが必要です。
人は悲しみや苦しみを味わう為だけに生まれてくるのではありませんし
みな平等に、喜びや幸せを感じていい。
赤ちゃんは屈託なく笑います。
わたしたちはいつまでもそうやって生きていていいはず。
笑って泣いて怒って
子どももそして大人になったわたしたちも素直にありのまま歩いてゆける人生を。
人生は厳しい、だから手を取り合って、支え合って、共に喜びの花を咲かす。
*
少年達からもらったことばをここにご紹介はできないけど
彼らは必死に、自分という存在を生きようとしています。
あの時間の中で、心を開いてくれたように感じました。
音楽は素晴らしい。
そして、みんな、鼓動で、ありのままの心で、聴いてくれて本当にありがとう。
出逢えて良かったです。本当に。
*
わたしは少年達に、出てきたらライブにおいでね。
待ってるからね!といいました。
あの日、伝えたメッセージ、彼らに恥じないようにわたしもまた
今日というこの日に感謝をし
人との繋がりを感じ
日々を大切に生きながら
青く広い自由な空でまた巡り会えることを楽しみにしています。
奈良少年院生、
院長先生、教官の方たち、
そして、繋げてくださったWithout Youの西山さん
サポートしてくれたメンバー
心より御礼申し上げます。
ありがとうございました!
この命に感謝をこめて
URALi