先輩と完成した仕事のことで
色々盛り上がってひと段落したとき

私がモジモジしてるのに気づいて


「あ、そうだったね
 今日のメインの話ししないと(笑)」

「ありがとうございます」


そして私は過去の経験と
自分が感じているSEXについて話した

 

 

「そうか~ 感じないわけじゃないと」

「そうなんです。たぶん、ですけど」

「なのにSEXとなると?」

「何も感じないんです…」

「なるほどね~…」


先輩は考え込んで
しばらくすると口を開いた


「参考にならないけど私の話しするね」

 

「あ、はい」


「私はね、初体験早かったの。
 中1の夏に先輩と。
 その時は私ちゃんと一緒で
 ただ”痛い”だけだったのよ

 でもその先輩が”ドS”でね(笑)
 

 とにかく私の体の隅々まで
 いっぱい責めるのよ。
 

 そしたらだんだん私も
 体が”ピク!”って反応するようになって。
 

 先輩も私が反応したところを
 集中的に責めるようになって」

 

 

「はぁ~…」


なんか刺激強すぎる話だけど
私は興味津々で食いついた


「そしたらね、
 自然と声が漏れるようになって
 

 いつの間にかそれを
 ”気持ちいい”って思うようになって…
 

 SEXが気持ちいいんだって思えたのは
 そのあたりからだったかなぁ…」


「じゃぁ何も考えずって感じで?」

「そうなるわね」

 

 

なんかあんま参考にならないと思ってたら
先輩が続けた


「で、私ちゃんと比べてみたいんだけど
 

 初体験の相手と旦那さんって、
 どんな感じで私ちゃんとシてたの?」


「あ…」


そう言われて気付いた

確かに2人とも
私の体をそこまで責めたこと無い

 

 

「その方に比べると…
 確かにあっさりしてますね」

「だとすると、まだ私ちゃんは
 ”開発”されてないだけかもね」

「”開発”ですか?」

「そう。やっぱSEXって経験重ねることで
 自分が気持ちいい部分を増やしてくって
 感じがするのよね」

「そんなもんなんですか?」

 

 

「私で言うと、初体験の先輩から始まって
 今まで… え~っと…


 まぁ人数はいいわ(笑)
 

 でも相手が変わるごとに
 自分の気持ちいい部分が増えていった、
 そんな気はするわ」


「相手が変わるごとに…」


「もちろん、ド下手もいたよ(笑)
 

 でもそんな相手でも
 自分から気持ち良くなるようにしたしね。
 

 だからやっぱ、経験かなって」

 

 

そう言われ考え込んでしまった


 経験人数は少ないけど
 回数はそれなりにしてるわけだから
 

 やっぱ… 相手の問題?


「私ちゃんも今までを考えてみてごらん。
 

 相手の上手い下手ももちろんあるけど、
 そもそも”気持ちいい”が分からないから
 

 自分が気持ちよくなろうって
 思ったこと無いんじゃないかな?」


「確かに…

 思ったこと無いですね」

 

 

 そうか…
 

 自分の問題でもあるんだ…


「ちゃんとダンナさんと話してみたら?
 SEXが好きじゃないってことしか
 話してないんでしょ?
 もっとこういう本質的な話をさ」

「そうですね…
 でも今、ちょっと問題があって」

「問題って?」



ここから話は
 

思わぬ方向へ進んでいく

 

 

 

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