残業で遅くなった夫が入浴中
夫のスマホから着信音
たまたま目の前にいたので
反射的に画面を見た
そこにはメッセージ受信のお知らせ
普段は特に気にも留めないのに
なぜかその時
メッセージの内容が気になった
違和感を感じた
夫のスマホの暗証番号は知っている
”何かあったときに”という理由で
私と同じ暗証番号にしていた
だから見ようと思えば見られる
けど…
さすがに見る勇気はなかったし
見てしまえば”既読”になってしまう
スマホを前にどうしようかと迷ってたら
夫が風呂から出る気配
慌ててキッチンに行き
洗い物を始めた
風呂から出てきた夫は
そのまま私のいるキッチンへ来て
冷蔵庫を開け水分補給
そしてリビングのソファに座ると
スマホを手に取った
…夫の様子をガン見する私
すると
表示された通知だけ確認すると
アプリを開くことなく
そのまま置いてTVを見始めた
今確認しないの…？
特に夫はスマホを気にする様子も無く
そのまましばらくTVを見たら
「そろそろ寝るわ」
とスマホを手に取り寝室へ
洗い物を済ませて私も寝室へ行くと
夫はもう寝ていた
スマホは…
充電器につないで夫の枕元
中を見たい衝動に駆られるけど
夫が目を覚ますかもしれない
そう思って
どうしようかと思案していたら
また着信音と
メッセージ受信の表示
こんな時間に受信するということは…
やはり夫は
寝室に行ってから返信した？
私に隠れて？
え…
これってもしかして…
夫が浮気？
夫は気付かずに寝ている
どうしよう…
確認した方がいいよね…
と思っていたら
急に夫が寝返りを打って
ベッド脇に立っている私の方を向いた
思わずビクつく私
さすがにここで見る勇気無いな…
スマホの確認は諦め私もベッドに
すると夫が気が付き
「あ、お疲れ様…」
そう言うと
再び目をつむりながら
私の腰に手をまわし
優しく”ポンポン”
夫はいつもこうやって
ベッドの中で私を労ってくれる
いつもなら
この”ポンポン”が心地いいんだけど
今夜は微妙
まさか… だよね…
なかなか寝られなかった
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遅過ぎた後悔 本気で好きだった 身体を許す時 歪んだ猜疑心