仕事のリモート打ち合わせが終わって
相手と雑談してた時

なぜか話題が”SEX"になった


「最近シてないのよ~
 あ~欲求不満だわ(笑)」

「こんな仕事してると
 普通の出会いって無いですもんね」

「知り合いでいい人いない?
 イケメンでSEX上手なら誰でもいいわ(笑)」

「それは相当重症ですよ(笑)」

 

 

この人は
私の仕事グループで姉御的存在の女性


愛称は”先輩”

私より少し上なんだけど
経験豊富でしっかりしているから
いつもこの人に頼ってしまってる関係

この日も彼女が受けた仕事の
おこぼれを頂戴する打ち合わせ

なんだけど

いつもこんな感じで
打合せよりガールズトークばっかしてた

 

 

「でもな~
 SEXって相性が一番だからな~」

「そうなんですか?」

「”そうなんですか?”って(笑)
 まるでガキみたいな発言しないでよ」

「だって私、2人しか知らないんで」

「え?
 それってダンナさんともう1人?
 だけってこと?」

「あ… まぁそうですけど…」

 

「なるほど、私ちゃん純情なんだ」

「何ですか”純情”って(笑)」

「言葉のままだよ~
 じゃぁ私ちゃんってもしかして
 SEXがあんま好きじゃないとか?」

「え!なんで分かるんですか!」


図星だったので
思わず自分から認めてしまった

 

 

「だってその経験人数じゃね(笑)
 

 当たりの人だったらいいけど
 そうじゃなかったら
 ”イク”ことすらないもんね~
 

 それどころか”感じる”とか
 ”気持ちいい”も分からないんじゃない?」


ものの見事に言い当てられて
私は口を開けたまま絶句してしまった

先輩もそれに気付いたようで


「あ… ゴメンね。
 別にバカにしてるわけじゃないよ」

 

「いえ… 見事に言い当てられたんで
 ビックリしちゃって」

「なんかホントごめん!
 じゃぁけっこう悩んでたでしょ?」

「そうなんです…
 こんなことなかなか言えませんから」

「そうだよね~…」


しばらく考え込んで先輩が


「良かったら相談乗るよ。
 いつでもいいから」

 

「ありがとうございます。
 こんなこと人に言うの初めてだし
 誰にも相談できなかったので
 今度お誘いしていいですか?」

「了解。
 じゃぁこの仕事終わったら
 2人で打ち上げしましょ」

「分かりました!
 よろしくお願いします!」

「仕事じゃないんだからそんな(笑)」

 

 

思いがけず
私の長年の謎だった”SEX問題”を
相談できることになった

しかも相手は信頼する”先輩”

なんか私はもう
この時点で解決したかのように
嬉しくなってしまった


そして仕事も問題無く完成し
先輩と打ち上げをすることに

 

先輩の行きつけ居酒屋に2人で入り

「かんぱ~い!」

楽しく飲み始めた



思いがけない
夜の始まりだった

 

 

 

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