奥様に現実を突きつけられ
自分の犯した罪を再認識した私

部屋に帰り奥様のことを考えてたら


ふと気付いた


 そういえば
 なんで私って分かったんだろう


すぐさま彼女の顔が浮かんだ


 彼女が私の顔写真提供したんだろうな…

 だから待ち伏せできたんだよな…

 

 

お金だけで済むはずないと思ったけど
やはりな、という感じだった

そして気付いた


 絶対 友達に言いふらしてるな…


大学時代の友人は
結婚してから疎遠になってたけど


メッセージをやり取りしたり
たまに会ったりする人はいる


 もう知れ渡ってるかな…

 

 

大学時代に
私が彼を奪ったって言っても
誰も信用してくれなかったけど

逆に今なら

ホントはそうだったんだって
みんな彼女を信用しかねない状況


そう

 

客観的に見れば私は


夫がいるのに元カレが忘れられず

 

元カレを再び彼女から奪おうとした女

 

 

 

 

 

 

 最悪だな…

 

 

 

 

 

 

考えてみれば

友人からの連絡が最近全く無い


やはりそうなのかと思うけど
怖くて確認することも出来ない

確認したらしたで

自分の過ちを言わなきゃいけなくなる


どうにもならない状況だった

 

 

地元ならともかく
こっちだと友人はほとんど学生時代の人

社会人になってからの友人は
当然ながら会社関係ばかりなので

完全に孤独になってしまった


 自業自得なんだけど…


ただでさえ精神的にどん底なのに
孤独が追い打ちをかける状況

 

 

 

そんな頃に
ようやく弁護士さんから連絡があった

「連絡が遅くなりすみません」

「いいえこちらこそ」

「それで謝罪の件なんですが
 夫さんが会うと仰ってます」

「え!ありがとうございます」

「それと、離婚手続きの方なんですが
 夫さんがお会いしてからにするそうで
 まだ手続きしていません」

 

「そうだったんですね。
 住所変更しに行ったらまだだったので
 どういうことかなと思ってました」

「お会いする場所なんですが
 以前お2人が住んでた部屋で、
 だそうです」

「まだ解約してなかったんですか?」

「はい。今の夫さんのお住まいには
 入りきらないそうなので(笑)
 管理会社にお願いして
 退去日を延長してもらってます」

 

 

 しまったな…
 そこまで思いが至らなかったな…


 でも


 またあの部屋に入れる

 また夫に会える


その嬉しさでいっぱいだった

 

 

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