ループ物に対する僕ちゃんの気持ちを率直に表現するなら、それは「創作の怠惰を正当化するための逃げ道」だろうね。一度設定を決めたら、後はその繰り返しで済む。考える手間も少なく、同じシーンを違う角度から見せるだけで「新しい」と錯覚させることができるからね。観客に一体どこまで耐えさせるつもりなのか、もはや拷問に近い。


「おいおい、また同じところに戻るのか?」と心の中でツッコミを入れながらも、ひょっとしたら今回は違う展開があるかもしれないと淡い期待を抱いて見続ける観客たち。それが製作側の狙いだとしたら、なんて安上がりで腹黒い手法なんだろう。「わざわざ新しいシナリオを考えなくても、観客は満足してくれるだろう」ってね。

「考えることを止めたか?」という問いには、製作者側が頭を抱え、やがて考えることを放棄した姿が浮かぶ。「新しい物語?そんな面倒なことをするより、キャラクターたちにもう一度同じ試練を与えよう。結末が違えば新鮮だろう?」とでも言いたげだ。結局のところ、それは新しい道を切り開くのではなく、ただ同じ道を往復するだけに過ぎない。

そして皮肉にも、このループ物の構造自体が、視聴者の希望と絶望のループを生み出している。次こそは、次こそはと期待させて、結局同じ場所に戻るという無限の堂々巡り。これは製作者にとって「効率的」かもしれないが、視聴者にとっては「停滞」とも言える。作品を通じて感動や驚きを求めている視聴者にとって、同じことの繰り返しは拷問でしかない。「まるで自分が登場キャラクターになった気分だ」と思わせるくらい、観客に辛抱強さを求める作品だ。

新しい発想が迷子になってしまった今、せめて観客だけでも出口を見つけられることを願うよ。そして、次に見る作品は進化したものであることを祈ろう。ループ物から脱却した未来を、誰もが求めているのだから。