あなたはなぜお店に行くんでしょうか。

欲しいものがあるから。

でしょうか?

欲しいものはどこにでもないですか?

 

ネットだって買えますよね。

本気で死ぬほど欲しいものなんてないし。

お店に行くって大変なんですよ。

人生の時間を使って移動してそこに行ってなにかをする。

人間が行動に移す根源的な理由ってなんだろう。

 

何かを欲しい。

その何かは刻々と変わっていく。

世の中の動きと共に変わっていく。

売れるものが変わっていく。

僕らの仕事も変わっていく。

 

ものなんて手に入らなくてもどこかに行くことってあります。

一番わかりやすいのが、コンサートやライブ、舞台、スポーツ観戦なんか。

 

あなたはどんな舞台を観たいですか?

チケットを買ってどんな、何を観たいのか。

これすごく当たり前なんだけど大事です。

 

そこになにがあるのか?

そこにモノはないんですよ。

みんな手ぶらで帰っていきます。

手ぶらでニコニコ帰っていきます。

 

なぜでしょう。

 

人が観たいのってそこに、誰かの何かがあるからなんです。

なにもなかったら観に来ないはずです。

 

人は、誰かの何を観ると、感じると、手ぶらでニコニコ帰っていくんでしょうか。

それは“あなた”なんだと思います。

あなたを観て、感じて帰るんです。

舞台っていうとわかりやすい。

仕事とかお店っていうとわかりづらい。

ここが味噌です。

 

あなたは何かを観せるんです。

だからお店(おみせ)って言うんです。

うそです。

けどその冗談に、真実の偶然がありました。

あなたを魅せるものがない場所は、お店ではないということです。

 

あなたは何を観てもらいますか?

 

あなたは何をいいと思うか。

あなたはどんな未来を見ているか。

あなたは何を楽しいと思うのか。

 

お客さんは、あなたが書いた脚本の舞台を楽しみます。

あなたが舞台をつくります。

観客はあなたの舞台を観にくる。

お客さんはあなたの何を感じて帰るのか。

 

それを考えるのがこれからのマーケティングです。

 

何を感じてもらうのか。

どんな価値観を感じてもらうのか。

 

お店は変わります。

あなたの舞台です。

どんな演出で、どんな何かを魅せる、感じてもらうことができるか。

考え方がどれだけお店に反映されているか。

誰かのお店ではない、あなただけのあなたにしか作れないお店。

それをお客さんに味わってもらう。

お店は教会のようなものであり、表現の場です。

小さなことから始めましょう。

表現は小さくても表現です。

小さい表現に気づいてもらいましょう。

 

世の中は変わっていく。

お店も変わっていく。

僕らの仕事も変わっていく。

だから楽しい。

同じことを何年もやることほどつまらないことはない。

あなたの楽しいをもっと社会に。