地球は砂漠、情報が砂粒のよう



僕は何を信じればいいのか分からない

自分を信じるしかないのだろうか
しかし、今の自分だってその大半が砂でできている


けど、小さい頃に無邪気に遊びまわる僕や、思春期に親に反抗する僕に




僕はまだ存在した気がする。





しかしそれは昔の話で、今は日々体が乾いていく



僕は砂を栄養に変えて生きている人を見た事がある
そんな事を考えるとまた勝手に一歩踏み出している





僕の体を造っている砂を使って
僕は僕を造って見せる





いつか砂漠の一部となって消えてしまわぬように・・・




第4章 昨日



放課後の教室

健は放課後居の残り授業を終わらせて教室で部活に向かう準備をしていた
教室には数人の生徒がまだ居た


そこに綾香の姿もあった
綾香は頭がいいのになぜこんな時間に教室に居るんだろうと健が思っていると

そこに綾香がやって来た

「居残り授業?」


「そう」
健はぎこちなく笑った


「ダメじゃん勉強しないと」


健はドキドキしていた
それも綾香とこうして2人で話すのは始めてだったからだ

「部活は?」

「今忘れ物あったから取りに来ただけだよ」

「そっかぁ」

「そろそろ行かないと先生に怒られるかも」
綾香はそういって健の方を向いて笑うと走って教室を出て行った

「うん、じゃあね」

健はニヤニヤしながら教室を歩くと

健はテンションが最高潮になり同じクラスの男子に近づき背中を強めに叩いた

パチーン!!


いてぇ!!!






健は学校から帰ってきて、風呂に入って考え方をしていた


俺は綾香が好きだと自覚し
綾香の事しか考えられなくなっている


なぜ綾香に「好きな人居る?」と聞かれたとき
君が好きだとメールをしなかったのか
健は今更後悔をしていた


あの時綾香が好きだと言っていればこんな気持ちにならなくてすんだのに

しかし、健は怖かったもし綾香にそんな事を言ってしまえば
今のただの友達という関係が壊れるような気がして


健は浴槽のお湯を叩いた
パチンと言う音はしたが
その水しぶきは自分の顔にかかるだけだった





風呂から上がり
健は綾香にメールをしようとしていた


「今日部活の先生に怒られなかった?」



健は親指を送信ボタンの上に静かに置いた

しかし、もし自分の送ったメールのせいで今の関係さえも壊れてしまったらとメールを送る事自体が怖かった

そんな事言ってたら何も始まらない

健は自分にそう言い聞かせた


数秒間、健は送信ボタンの上に指を乗せていたが


・・・送信!!



携帯電話のディスプレイに文字が出た



メールを送信しました。




これは私の身に起こった不可思議な物語である





初めに
自分の中にもう1人の自分が居ると思った事は無いだろうか
私はある
と言っても二重人格とか夢遊病とかそう言う事では無い

もっと簡単な物だ


私の中に存在する2人は



夢を見ながら妄想的な思考する自分



それを冷めた目で冷静に無難に判断する自分だ


しかし、その一方である妄想的な自分の意見が通る事は無いだろう

だから妄想と言うのだから


決まって行動するのは冷静で無難な自分






2月14日

今日俺はいつもより早く起床した

それは他でもない今日は・・・

バレンタインデーだから



俺は高校3年生の17才
成績は平均より少し悪く、夢も特に無い
特技は・・・特技は早く寝る事だと昔は言っていたがもう止めることにした、から特技は特に無し

そしてコレが一番重要な事なんだけど
彼女が居いない

彼女居ない歴17年
初体験はまだ
初キスさえもまだ
デートをしたことも無ければ手を繋いだ事もない

高校3年間で必ず誰かと付き合うと強く心に決めていたが時間は水のように流れて気付いたら
もう2年が経っていた



しかし、何せよ今日はバレンタインデー学校でさえ愛が形となり四方を行き交う日だ



俺はいつもより鏡の前に長く立ち
容姿を決め込み
自転車を立ち漕ぎして意気揚々と学校へ向かった
訳だった・・・




この朝の状態で俺は内心、なぜか一つはチョコレートを貰えると思っていた
どこか強くそう思えたのだ






学校へ着いた、今日はヤケに周りの女子の目線が気になる

自分を見る女子がすべて俺に気があり今にもチョコを渡しに来るのではと、本気では無いが心の奥の奥の片隅で思っていた
そんな事を思う自分は何とバカなのだろうと思いながら



しかし、教室までの道のりはすんなりだ
でもまだ今日と言う日は始まったばかりだ




そして、時は流れて


昼休み~

いつの間にか昼休みになっていた

休み時間ごとにチョコレートを見てきた
誰かから俺以外の誰かに渡されるチョコレートだ

そして、雑音の中から様々な会話が聞こえてくる
「すごい手作りしたんだ」「早く渡しなよ」「恥ずかしいよ」「おいしい?」「おいしいよ」「何個貰った?」「まだ2個だけだよ」「義理入れて?」「ホワイトデイ面倒だなぁ」「要らないよまずそうだし」「$§☆#◆↑&※」



あ゛~!!!
うるさい


俺は心の中でさっきから何度も叫んでいる言葉だ

この時間帯になってくると
だんだん苛立ちが心の底から溢れてくる

妄想的な自分の考えならもう直ぐ、俺の片思い相手がチョコを渡しにやって来る

冷静な自分はその考えに苛立ってきた
それどころかそんなバカバカしい考えに寂しさを感じていた







そして

6時間目
今日の6時間目は全校集会だ


俺のテンションは底に近いが悲しみを隠し体育館に向かった



その時俺は様々な事を考えていた

まぁ9割はずっと彼女が居ない事だ

妄想的な自分がもしも彼女が居たらなどと余計な考えをする

冷静な自分はただただ落ち込むだけだ


体育館では全校生徒が座り込み長い話を聞き始めた


俺はそんな話を聞かずにずっと考えていた

しかし冷静な自分はその時は居なかった

妄想的な自分と
嫌みな自分しか居ない


その時俺は
自分の周りに居る人はみんな恋人が居て楽しいんだろうなぁ

などと思っていた


その時

不意に霊のように
周りの生徒の横に
それぞれに彼氏、彼女であろう人が現れ

みんな話始めた
そしてイチャイチャしはじめたのだ


しかし彼女が居たことがない俺の横には誰も現れない


「どうなってるんだ」


俺はすごくイラついた
なぜ俺には彼女が出来ないんだ!

その時周りのカップル達がどんどんと
消えて行った

1組また1組と、そして体育館には誰も居なくなった

体育館にポツンと1人俺だけが座っている




その時体育館の入口に誰かが立っているのが見えた

あれは自分の今一番好きな片思いの相手だ

俺は急いでその場に立ち上がった


その時その子が大きめの声で言った
「ねぇ早く来てよさっきから待ってるんだよ」


俺は何が何だか分からなかったがスゴく嬉しかった

その瞬間視界が一気に開けたのだ

しかし、それもつかの間

俺の後方から誰かの足音が聞こえた

よく見ればクラスいちイケメンの男だ

そいつは俺の片思いの相手の所に走って言った

彼女に彼氏が居るとは思わなかった

俺は床に崩れ込んだ





その後俺は体育館から出て教室に戻る事にした

すると学校の様子がおかしい全てのクラスの机の配列が変わっているのだ

すべて恋人同士でくっ付いて座っている
しかも、肩を寄せ合って



俺は走って自分のクラスに戻ったが

案の定自分のクラスもそうなっていた

そこで俺の席を見つけた

しかし俺席も机が2つくっついている

俺はしょうがなく席についた
そして隣の席を確認したすると、そこには片思い相手の名前が書いてあった

しかし、その子は俺の前の席でクラス1のイケメンとくっついている


その時そのイケメンが後ろを向き俺を見た
「お前の隣だれ?」


そのイケメンは俺の横の机の名前を見た




・・・・








帰り道

やはりチョコレートは貰えなかった

貰えないとは分かっていたが


心のどこかで貰える気がしていた




帰り道俺はコンビニに立ち寄った


立ち読みをして
ジュースを選んで

レジについた


その時レジの後ろにあるチョコレートが目に飛び込んできた




「あと、あのチョコレート1つ」




      おわり