私はある 派!
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久々の心霊話しだな・・・
無事うちの父親の三回忌を終えました。
中国ではこれで終わりで、7回忌とか、ましてや50回忌なんて無いんだよね。
当家も伯父が死んだら基本、法事は全てやらなくなるだろう。
さて、父だが、死ぬときも死ぬ前も「会わなかったし見なかった」
ドッペルゲンガーは(私のところには)来なかった。
ま、それはそれでいいのだけど、死んでから3週間後くらいにうちの子供部屋に立っていた。
帰宅してドアを開けたら父親が娘らの二段ベッドの横に立ってて、なにやらぼーっと見ていたんだな。
体ははっきり見えたが、色は透けてるような感じで薄かった。
ところが、その左手には黒光りしたやたら立派な黒檀の杖を持っている。
「どうしたんだそれ?」と思ったが、私は情けないことに瞬間的に金縛りみたいになっていて動けなくなった。
「何しに来たんだ?」とか、「何か心残りか?」とか心の中で聞く事も出来たが、私が絞るようにして口から出したセリフは「あとはよろしくやっておくから」であった。
「あとはよろしくやっておくから(早く消えろ)」
的な、あんまり気分の良くない感情での吐露だったが、全部を言い終える前に父は、笑いもせず、悲しみもせず、どうと動くこともなにを伝えようともせず、すっと消えていった。
私の娘が気になったのかな?
父の住んでいた家は、かつて私が住んでいた家でもあるが、離婚して母に付いてその家を出てから、誰も掃除をする人がいなくなったものだからゴミ屋敷と化し、家の中はノミやダニの巣窟で異臭がすさまじかった。
このゴミ屋敷にはとても娘らを連れては行かず、父と娘らが会ったのは病院のCPUから搬送される廊下・・・という、なんだか安物のドラマみたいな状況、それ一回だけだった。
死んだら生前の記憶は無くなってしまうから、その前にひと目見たかったのかも・・・とも思う。
私の妹二人は独身の、どうしようもないごくつぶしだしね・・・。
そっちは気にも留めなかったようだ。
父の家は青地に囲まれた、本来なら購入できないような土地で、私が相続したが転売も出来なくて、かと言って住めるわけでも無し、無人のまま朽ちるに任せている。
もしきちんと父が成仏していなければ、そこにいるはずである。
今でも、勝手にトイレの水が流れたり、ドアが開いたりしているらしいから・・・。