父と母は港湾関係の職場で知り合い結婚をした。


二人とも他界したから訊ねる術はないから、僕の想像した答えだ。


小学校にあがったころ、水産会館というビルが建設され組合や食堂が入居していた。


ここの食堂は近隣の飲食店よりも高価なんだろうと

子供心に思っていた。


たまに母は食堂に連れて行ってくれた。


決まって注文するのはチキンソテーだった。


骨のとってにシェフの帽子を模した真っ白な切り紙がつけられていて、かぶり付くように促されているようだった。


美味しいと母にたびたび話した。


父さん母さん、明日はチキンソテーを食べよう。

クリスマスだから。


内緒にしていたけれど、上手なんだよ、焼くの。