無花果が手に入ったので、巻きました^ ^


巻いたと言うより乗せたグラサン
生ハムとクリームチーズに無花果を和えて数滴のレモン果汁を垂らし、オリーブオイルを掛けたものです。

無花果を口にすると遥か彼方に記憶が飛んで行きます。それは小学生の頃。

祖父が植えた無花果の枝にぶら下がった果実をむしり取っては白い液体に手が痒くなっても収穫をしていました。

祖母がジャムにする背後を、口と手をべとべとにしながら眺めたものでした。

就職をしてからの夏。小学生になった姪っ子が一冊の課題図書を持ってきて読書感想文の書き方を教えて欲しいとやってきたのです。

その頃の僕は文章を書く仕事に携わっていましたが、姪っ子の年齢時には本も読まなかったし感想文とか嫌いでした。

姪っ子の手から絵本を受け取るとなにかがごろりと動いたのです。


もう読んだの?姪っ子に聞くと、うんと応えるので、少し待ってて。と伝えてページを進めて行きました。

あぁ。
姪っ子の知らない祖父もそんな想いを抱いて桜を植えたのかと直感して、僕らの歴史を紐解きしていきました。

読書感想文ってこうして書くんだね。と言った姪っ子は主催新聞社の晴れがましい舞台に恥ずかしそうに呼ばれたステージに立ったのだとか。

どんな象徴になるようにと植えたのか。

感想文のヒントをありがとうね。
表彰状を嬉しげに見せにきたそんな姪っ子が微笑ましく思えて、おめでとうと手を握った。

姪っ子がオリーブの木は育ったかを聞くものだから、幹はまだ細い枝だけど新芽は開き、そこからまた新芽が出てきた。と伝えました。

おじさんが亡くなったら私が受け継ぐよ。子供にも孫にも。

そうかい、ありがとう。と伝えた。

じいちゃんが無花果を植えたのは、長男おじさんが生まれた時だったんだね。

無花果の木は無くなったけれど、オリーブの幹は受け継いで貰えそうだよと、青みが目立っていた無花果を放ったらかしにして黒くなった皮を剥きながら、思い出していた。