家守とも宮守とも書かれます。
宮がつくとぐっとグレードが上がりますね。
幼稚園児の頃に母から聞きました。
あれはやもりと言って、家を守っていてくれるんだよ。
どうやって?
悪い虫を食べるんだよ。
コドモドラゴンみたいに?
コドモではなくてコモドドラゴン。とにかくやもりを見つけたらそっとしておくんだよ。
小さな頃に習ったことは簡単に忘れるものではない。例え本物を見かけなくなっても。
埼玉県の道の駅アグリパークゆめすぎとに立ち寄った。新鮮な米を精米してくれたり、美味い蕎麦を食べさせてくれる。
公園やイベントスペースを併設していていつ訪れても賑わいがある。その日も古着市や格安生活用品のテントが並ぶ一画に、アクセサリーが置いてあるのを見つけた。
アクセサリーは好きなのでじっくりと手にしたりして眺めていった。
これなんかどうかな。ステンレスにやもりが刻まれたリングを指差した。
ほら。やもりは家を守るって言うじゃん。身につけていたら何が起きても家に導いてくれるんじゃないかな。
おぉ、たしかに。相棒もリングを台座から取りあげて、指とのサイズを測りはじめた。
山に行く御守りにしている。
大雨が降るなか無事に下山しました。
でも飛騨から東京に帰るほどの体力は残っていませんでした。しかも知っている宿はどこも満室だったので、観光案内所にすがったのでした。
宿に連絡を入れて貰うとラスト一室が空いていました。職員の方が仰るには、登山者の受け入れ先のような宿とのこと。
レインウェアの中は蒸れて、服装は濡れ鼠みたくなっていたのに、嫌な顔ひとつも浮かべないですぐに部屋と温泉に案内をしてもらいました。
落ち着いてテレビを点けると、エンドレスで槍ヶ岳の四季を流すチャンネルがあり、ビールを呑みながらずっと見ていました。
翌日になっても雨は続いていて、上高地に繋がるトンネルを抜けると嘘のような青空が広がっていました。
母に帰宅した旨を話すと、やもりのおかげだと電話の向こうから聞こえました。
しかし、バッチのようなものはどう使うんだろ。
尖ってないから刺さらない笑


