ライトトレッキング用に選んだノースフェイスの靴がある。
高尾山に年間20回ほど行くとしたら、140山行を共にしてきた。それ以外には燕岳や天狗岳、などなど。
とても履きやすいし、気張ってないデザインもお気に入りだ。が、あまりに履き過ぎた。
靴底はまだ凸凹は残ってるけど、踵部は磨かれた額みたくツルツルに。
最期の高山は昨年の会津駒ヶ岳だった。
玄関先で「連れて行ってくれ」と懇願されたような気配がして車に乗せたのだった。
山との相性も良かったのか全くスリップもしなかったし、脚への負担も無かった。
まだまだ老兵は現役と信じたが、年が明けた今年になると急に衰えたかのように、正月縦走も三原山もグリップが弱くなっていた。
引退したら街靴かなぁ。
それも出番の少ない。
君とはじめての散歩は
あぁ、そうだ。
そうだった。
川苔山登山口バス停に降りて、靴紐を結んでいると、散りはじめた山桜がひらりと君に舞い降りたのだった。
いきなり散り桜は嫌だなぁと思ったんだ。
けれどそれは、花を添えてくれたんだね。
旅立ちのさ。
もう一度、付き合ってくれよ。
脛の傷はまだ深いし痛いけどね。
歩こうぜ。

