2月4日の宿泊予約を確認するのに、マナスル山荘に電話を入れた。
二月はもう予約が一杯なんですよ。
はぁ、そうですか。きっと落胆ぶりが相手に伝わったのか、本当に申し訳ありませんねぇとしみじみと言われた。
本当に落胆をしていたのは事実だった。雪山に備えて幾つか道具を揃えてもいたし、何よりも冬季の飲み放題がちゃらになったのだから。
相棒に伝えると、じゃあ三原山に行こうと決まり館山港に立ったのだった。
芝浦からの高速船が入船するとアナウンスが伝えられた。なんでも春シーズンの初就航日に当たったらしく、ゲストのさかなクンが紹介された。
テレビで見るさかなクンそのものだった。顔つきや声、身長、絵付きの白衣。
それから生ぎょぎょぎょ!
後に調べたらさかなクンは館山市在住みたい。
俺さ、ずっとさかなクンに会いたかったんだよ。立派じゃん、あの人。ひとつのことを追求して止まないんだぜ。
そんな話をしていると船は岡田港に着岸した。
富士山がはっきりと海に浮かび、裾野が海に溶け込んでいた。
そう声を掛けて、バスに乗った。

