西湖いやしの里根場
この結果、集落は壊滅し、住民は西湖対岸に集団移転した。平成15年に南都留郡の河口湖町、足和田村、勝山村が合併し、富士河口湖町が誕生すると、合併を契機に根場集落の復元・展示事業が開始され、2006年に第一期オープンとなった。その後、段階的に整備され、現在は20棟の茅葺民家がある。
僕の原風景にこんな風景はない。
まだ木造建築だった駅舎の下には山手線が走り、
夕立でもあればすぐに道は冠水してしまう。
ぐしゃぐしゃに濡れたスニーカーで長く急な坂道を登ると酒屋があり、壁に組み込まれた時計はいつも同じ時刻を指していた。
通りには子どもが描いたチョーク絵があり、カレーや焼き魚の匂いがしていた。
いつも腹を減らして帰宅していた。
スーパーマーケットのない町にはダイエーが入店して、商店街は細々となっていった。
町は街になった。
この復元された集落もやがて深い雪に埋もれる。
しっとりとした観光になった。








