高校生になって予備校に通いはじめ、新宿2丁目に通う様になった。

当時の2丁目は、今の様な華やかさは皆無で、どちらかというと、

アンダーグラウンドな陰の雰囲気でいっぱいだった。

サラリーマンの男の人が、二人で手を繋いで歩いてたり、電信柱の横でチューしてたり。

当時は、歌舞伎町は危ないから行っちゃダメって言われてたけど、

2丁目には行っちゃダメなんて、誰も言わなかった。

だって、「世界で一番女性に安全な街」、新宿2丁目。

 

予備校が、旧ハッテン場公園の裏にあったから、いつもハッテン場の横を通ってた。

夕方には人気の無い公園も、予備校が終わる時間になると、

どこからともなく男ばっかり集まって来て、小さな公園にいつも20人位たむろってた。

美少年はいないかと探してみたけど、スーツ着た汚ったねぇおっさんばっかりで、

マンガと現実の違いを痛感した。

このこの頃から、あまりBLには興味が無くなったように思う。

現実が、あまりにも「風木」からほど遠すぎて・・・。

 

因みにこのハッテン場は、今は無い。

高校生が通るのに風紀が悪いということで、公園の木が全部刈られてしまい、

住民の憩いの場になっている。

予備校もなくなったけど、ハッテン場に戻る様子もない。

 

それでも、「アナザー・カントリー」や「モーリス」が出た時には、

まだまだBLも捨てたもんじゃないと思った記憶がある。

でも、「マイビューティフルランドレッド」は、違うんだよね。

「アナ・カン」と「モーリス」は、イギリスの全寮制男子校、少年愛の世界。

「マイビューティフルランドレッド」は、ロンドン下町のゲイの世界。

明らかに線が引かれる。

同じ「BL映画」でくくられるのは、些か危惧がある。

 

つづく、、、