王国カードの感想(無印編) 【5】 宰相 | ボードゲーム好きの“ドミニオン”ぶろぐ

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【3コイン(アクション)】


「宰相」


説明 : +2金 即座に山札を捨て札にすることができる。


感想 : このカードの効果は、古い山札を捨て札に移動することで、

     次にドローする際に新しい山札を作ること。「できる」という

     言葉通り、この効果は使用しなくてもよい。この効果には、

     大きく分けて二つの意味がある。


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     1つは、価値の高いカードが残っていない古い山札を流す

     いう点。勿論、自分のデッキにどのようなカードがあり山札に

     どの程度有効なカードが残っているのかを把握しておくのは、

     この意味での効果を最大限発揮するように使用の判断を下す

     上での大前提。


     ただし、この意味で効果を使用する場合は、宰相」が手札に

     来るタイミングや、山札の残りの状況という自分で操作すること

     が難しい偶然性の高い部分大きく作用されてしまうので、

     有効に使える場合が限られてくるということには注意が必要。


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     もう1つは、捨て札にある獲得購入したカードを少しでも

     早く山札に移動し使用できる状態手札に近付ける点。

     通常は、今使っている山札が尽きないと新しい山札を作り直す

     デッキシャッフルは起こらず、手に入れたカードを使用できる

     のは数ターン先になる場合が多い。ただし、山札が尽きる

     タイミングで手に入れたカードは次のターンに手札となる可能性

     があり、その可能性がある状態」を任意に作り出すのが、この

     場合の効果を使用する意味となる。

    

     この後者の場合の使用で注意したいのは、序盤と終盤で効果

     の有効性が大きく違ってくるという部分

     序盤では、新しく手に入れたカードを少しでも早く手札に入れる

     ということは、ゲームを有利にする場合が多い。

     (デッキをイメージに近づける場合も、相手を妨害する場合でも、

     どちらもキーとなるカードが早く手札に入ることで、スパイラル

     的にその作戦の速度が上がっていく。また、単純に「金貨」や

     「銀貨が少しでも早く手札に回ってくることで、「属州」に到達

     する速度を上げるという考え方もできる)

     一方、終盤では「基本的に役に立たない勝利点カード」を多く

     購入していかなければならないため、効果を使った場合これら

     のカード手札に入ってくる速度も速めるということになる

    

     ただし、この場合も「『宰相』が手札に来るタイミング」いう偶然

     性高い部分に有効性が影響されてしまう(「宰相自体が山

     の下側に眠っていたりすると、「速度を上げる」効果が鈍くなる

     という部分を前者と同様に抱えており、「『宰相』はリアルラック

     が最終的な効果を決める」と言われる部分にも繋がっている。



相性の

良いカード :Stash(プロモカード)」


     「『宰相』の時代が来た」と言わしめた、先日発表された新しい

     プロモカード「Stash」。詳しくは、このカードの一報時に書いた

     考察記事(記事はココ )に書いたので割愛するが、結果として

     シャッフルを促進する効果を持つ「宰相」とは、非常に相性の

     良い効果を持つ王国カード(種別:財宝カード)となる予感。

    


相性の

悪いカード : 庭園(無印)」「公爵(陰謀)」ほか、

                       通常勝利点カード

    

     感想部分にも書いたが、手に入れたカードを「結果的に」捨て札

     から山札に戻してしまう効果は「基本的に役に立たない勝利点

     カードと相性が悪い。手札を圧迫するカードが「少しでも早く」

     来てしまうと、自分の行動が取りづらくなってしまうのである。

     その点を考えると、比較的早い段階から勝利点を購入すること

     を考える必要のある庭園(無印)」や「公爵(陰謀)」とは、特に

     相性が悪くなる。中でも「庭園」は、総デッキ枚数を増やすと

     いうカードの性質からも価値の低いカード(「銅貨」や屋敷

     など)手に入れる場面が多くなるため、「宰相」の効果を使う

     場合、よくタイミングを計った上での判断が必要になるだろう。