【3コイン(アクション)】
「宰相」
説明 : +2金 即座に山札を捨て札にすることができる。
感想 : このカードの効果は、古い山札を捨て札に移動することで、
次にドローする際に新しい山札を作ること。「できる」という
言葉通り、この効果は使用しなくてもよい。この効果には、
大きく分けて二つの意味がある。
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1つは、価値の高いカードが残っていない古い山札を流すと
いう点。勿論、自分のデッキにどのようなカードがあり、山札に
どの程度有効なカードが残っているのかを把握しておくのは、
この意味での効果を最大限発揮するように使用の判断を下す
上での大前提。
ただし、この意味で効果を使用する場合は、「宰相」が手札に
来るタイミングや、山札の残りの状況という自分で操作すること
が難しい偶然性の高い部分に大きく作用されてしまうので、
有効に使える場合が限られてくるということには注意が必要。
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もう1つは、捨て札にある「獲得」や「購入」したカードを少しでも
早く山札に移動し、使用できる状態(手札)に近付ける点。
通常は、今使っている山札が尽きないと新しい山札を作り直す
デッキシャッフルは起こらず、手に入れたカードを使用できる
のは数ターン先になる場合が多い。ただし、山札が尽きる
タイミングで手に入れたカードは次のターンに手札となる可能性
があり、その「可能性がある状態」を任意に作り出すのが、この
場合の効果を使用する意味となる。
この後者の場合の使用で注意したいのは、序盤と終盤で効果
の有効性が大きく違ってくるという部分。
序盤では、新しく手に入れたカードを少しでも早く手札に入れる
ということは、ゲームを有利にする場合が多い。
(デッキをイメージに近づける場合も、相手を妨害する場合でも、
どちらもキーとなるカードが早く手札に入ることで、スパイラル
的にその作戦の速度が上がっていく。また、単純に「金貨」や
「銀貨」が少しでも早く手札に回ってくることで、「属州」に到達
する速度を上げるという考え方もできる)
一方、終盤では「基本的に役に立たない勝利点カード」を多く
購入していかなければならないため、効果を使った場合これら
のカードが手札に入ってくる速度も速めるということになる。
ただし、この場合も「『宰相』が手札に来るタイミング」という偶然
性の高い部分に有効性が影響されてしまう(「宰相」自体が山
の下側に眠っていたりすると、「速度を上げる」効果が鈍くなる)
という部分を前者と同様に抱えており、「『宰相』はリアルラック
が最終的な効果を決める」と言われる部分にも繋がっている。
相性の
良いカード :「Stash(プロモカード)」
「『宰相』の時代が来た」と言わしめた、先日発表された新しい
プロモカード「Stash」。詳しくは、このカードの一報時に書いた
考察記事(記事はココ )に書いたので割愛するが、結果として
シャッフルを促進する効果を持つ「宰相」とは、非常に相性の
良い効果を持つ王国カード(種別:財宝カード)となる予感。
相性の
悪いカード : 「庭園(無印)」「公爵(陰謀)」ほか、
通常勝利点カード
感想部分にも書いたが、手に入れたカードを「結果的に」捨て札
から山札に戻してしまう効果は「基本的に役に立たない勝利点
カード」と相性が悪い。手札を圧迫するカードが「少しでも早く」
来てしまうと、自分の行動が取りづらくなってしまうのである。
その点を考えると、比較的早い段階から勝利点を購入すること
を考える必要のある「庭園(無印)」や「公爵(陰謀)」とは、特に
相性が悪くなる。中でも「庭園」は、総デッキ枚数を増やすと
いうカードの性質からも価値の低いカード(「銅貨」や「屋敷」
など)を手に入れる場面が多くなるため、「宰相」の効果を使う
場合、よくタイミングを計った上での判断が必要になるだろう。